研究課題
前年度に引き続き、「意匠」「ディゼーニョ」「デッサン」など、英語の「デザイン」に相当または対応する関連用語を語源的、用法的に比較することによって、「創造」「構想」「設計」「制作」等に関わる世界の創造の言葉の系統樹をつくる研究を推進している。2008年7月8-9日、ノリッジ(イギリス)のセインズベリー日本芸術文化研究所で「比較デザイン論研究」国際ワークショップを開催した。前年度のボローニャ大学、大阪大学、台北国立藝術大学に続く、第4回目の国際研究会である。日本以外、イギリス、アメリカ、スペイン、ポルトガル、フランス、ベルギー、メキシコから研究協力者が集まり、数々の研究発表と熱心な議論が行われた。2009年3月に平成20年度研究年報『比較デザイン論研究』第2号を刊行した。三木順子「バウハウスにおけるビルトの概念」、高安啓介「ゲシュタルトゥング論と構成論」などは、ゲルマン語系の諸概念の近代デザイン思想における重要性を確認しつつある。また、研究協力者である、Oriol Pibernat、 Helena Barbosaによるラテン語系の「ディセーニ」研究や「ディセニャール」研究は、前年度発表のRaffaele Milaniと池上英洋による「ディゼーニョ」研究とあいまって非常に有意義である。Oscar Salinas Floresによる古代メキシコとスペイン植民地時代のデザイン言語研究も価値高い。トルコにおけるドイツ語とフランス語の影響下に形成されたデザイン概念の研究も独自の内容を含み、今後の研究の展開が期待される。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
XVII. INTERNATIONAL CONGRESS OF AESTHETICS CONGRESS BOOK CONGRESS BOOK 1
ページ: 343-348
WORDS FOR DESIGN 2
ページ: 60-71
Proceedings ot the 6^<th>International Confer-ence of Design History & Design Studies 1
ページ: 20-23