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2008 年度 実績報告書

18〜19世紀の英米文化交流の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19320045
研究機関東京大学

研究代表者

平石 貴樹  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10133323)

研究分担者 高橋 和久  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10108102)
柴田 元幸  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90170901)
大橋 洋一  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20126014)
阿部 公彦  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (30242077)
キーワード文学 / 英米交流 / 出版 / 西洋史 / 比較文化
研究概要

研究代表者の平石は、昨年度取り組んだルイザ・メイ・オールコットについての研究を継続しつつも、ワシントン・アーヴィング、ジェイムズ・フェニモア・クーパー、エドガー・アラン・ボーなど、先祖帰りする形でイギリス文学と深い関係を保ちつつ創作活動を行った作家達へと視点をひろげ、イギリス的なるもののアメリカへの移入について考察を続けた。高橋は、専門とするスコットランド文学の資料収集を起点に、むしろスコットランドから見たアメリカ文学という視点をとり、当地におけるアメリカ受容のさまざまな形を記述した。柴田がとったのは、イギリス小説とアメリカ小説における実験性の差異という視点で、従来の「イギリス小説はリアリズム中心、アメリカ小説は寓話的」というステレオタイプがどのように崩れてきたかを検証しつつ、近年のイギリス文学、とくに女性の書き手によるもに、幻想性・寓話性の高いものが増えてきたこと、その一方でアメリカの女性作家では、リアリズムが優勢になってきたことなどに注目し、研究を進めた。大橋はシェイクスピア受容を足がかりに英米交流の枠組みを再考。阿部はホイットマンなどのロマン派詩人とイギリスロマン派の詩人との接続に注目しつつ、さらにその後のヴィクトリア朝詩人や作家の作品においては、どのような点がアメリカ的感性の導入につながったのか、当時の風俗史とからめながら研究を続けている。これらのアプローチにある程度一貫するのは、イギリスの18世紀に大きな発展を見た「小説」というジャンルが、19世紀のアメリカにおいて独自の展開を果たした、そのメカニズムの背後にあるものを、雑誌をはじめとするさまざまなメディアの隆盛とからめながら明らかにする、という視点である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 何かを棚上げして読むオースティン2008

    • 著者名/発表者名
      高橋和久
    • 雑誌名

      ジェイン・オースティン研究 2

      ページ: 1-21

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自虐の向こう側へ-リン・ディンとマイノリティ文学2008

    • 著者名/発表者名
      柴田元幸
    • 雑誌名

      れにくさ 1

      ページ: 79-88

  • [雑誌論文] 「小さく言う-フィリップ・ラーキン『冬の少女』」2008

    • 著者名/発表者名
      阿部公彦
    • 雑誌名

      英語青年 6月号

      ページ: 168-72

  • [学会発表] Some Remarks on the English Literary History2008

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, Kazuhisa
    • 学会等名
      BK21 programme
    • 発表場所
      Sungkyunkwan University
    • 年月日
      2008-10-09
  • [図書] 千葉一幹・芳川泰久編『名作はこのように始まる』2008

    • 著者名/発表者名
      平石貴樹(共著)
    • 総ページ数
      82-91
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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