• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

18世紀イギリスにおける女性の言説と公共圏 - 文学研究と歴史研究の断層と結節点

研究課題

研究課題/領域番号 19320047
研究機関青山学院大学

研究代表者

冨山 太佳夫  青山学院大学, 文学部, 教授 (70011377)

研究分担者 川津 雅江  名古屋経済大学, 法学部, 教授 (30278387)
大石 和欣  放送大学, 教養学部, 准教授 (50348380)
梅垣 千尋  青山学院女子短期大学, 教養学科, 講師 (40413059)
吉野 由利  一橋大学, 法学部, 講師 (70377050)
山口 みどり  大東文化大学, 法学部, 准教授 (00384694)
キーワード女性 / ジェンダー / 公共圏 / 言説 / セクシャリティ
研究概要

本課題研究の二年目にあたる本年は初年度の成果を踏まえて、実質的に研究成果を上げ公開していくことが目標であり、おおむねそれは完遂したと判断する。各研究者がそれぞれの研究機関において与えられた問題を調査しながら、毎2ヶ月ごとに開催される研究会において成果を発表し、意見交換を行った。夏期休暇中は海外への調査研究に行く班と国内において調査研究を進めていく班とに分かれ課題を遂行した。10月の研究会においてそれまでの成果と結果を確認し合い、それらの公表の場として1月10日のシンポジアムを設けることを確認した。シンポジアムは英文学会関東支部定例会の一部として組み込みより幅広く多くの研究者たちに成果を訴えることで、本科研の意義と価値を認識してもらうことができた。また、3月初旬にはイギリスのオックスフォード大学より、18世紀末から19世紀にかけての女性と公共圏について新著を上梓したばかりのキャサリン・グリードル氏を招聘し、セミナーや公開講演会を開催した。これまでの本科研研究グループとの意見交換、さらには女性史の専門家たちを交えての意見交換を行い、来年度にむけての新たな課題を発見すると同時に調査アプローチの問題についても確認できた。
18世紀における女性にとっての公共圏が単一ではなく、複数の次元に複数の公共圏が想定され、それぞれの女性が置かれた社会・家庭環境によって「公」/「私」の線引きが恣意的にされていることを多くの資料を用いて証明できたことが今年の最大の成果である。本年にまとめた資料については本報告書の13に掲げたホームページ上で「資料集」として公開している。
(http://www.kazoishi.com/tomiyama/index/siryou.pdf)

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (3件) 図書 (5件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] ビーグル号の野蛮人2009

    • 著者名/発表者名
      冨山太佳夫
    • 雑誌名

      英語青年

      ページ: 3-5

  • [雑誌論文] ポストモダンの歴史小説と奴隷制度2009

    • 著者名/発表者名
      冨山太佳夫
    • 雑誌名

      同志社大学英語英文学研究 84

      ページ: 1-21

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 奇しき幻影-「亡霊たちの浜辺」とメアリ・ロビンッンの不安定なアイデンティティ2009

    • 著者名/発表者名
      大石和欣
    • 雑誌名

      放送大学研究年報 26

      ページ: 107-18

  • [雑誌論文] 人種は何とつながるのか-『自動車泥棒』他2008

    • 著者名/発表者名
      冨山太佳夫
    • 雑誌名

      フォークナー 10

      ページ: 44-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『女の天才』の称揚とその波紋-18世紀後半イギリスにおける女性と創造力2008

    • 著者名/発表者名
      梅垣千尋
    • 雑誌名

      青山学院女子短期大学総合文化研究所年報 16号

      ページ: 81-104

  • [雑誌論文] 氾濫する慈善とHannah Moreの福音主義-Coelebs in Search of a Wifeの逆接(パラドックス)2008

    • 著者名/発表者名
      大石和欣
    • 雑誌名

      英文学研究 85

      ページ: 27-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アン・リスターのレスビアン日記2008

    • 著者名/発表者名
      川津雅江
    • 雑誌名

      日本ジョンソン協会年報 32

      ページ: 10-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ウルストンクラフトとサッポーと女性のセクシュアリティ2008

    • 著者名/発表者名
      川津雅江
    • 雑誌名

      ジェイン・オースティン研究 2

      ページ: 23-44

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『女性の夫』のジェンダー偽装とセクシュアリティ2008

    • 著者名/発表者名
      川津雅江
    • 雑誌名

      名古屋経済大学人文科学研究会『人文科学論集』 82

      ページ: 29-38

  • [雑誌論文] ヴィクトリア朝のリテラシー2008

    • 著者名/発表者名
      山口みどり
    • 雑誌名

      歴史評論 696

      ページ: 41-49

    • 査読あり
  • [学会発表] 男装のサポート女性のセクシュアリティ2008

    • 著者名/発表者名
      川津雅江
    • 学会等名
      イギリス・ロマン派学会第34回大会
    • 発表場所
      四国大学
    • 年月日
      2008-10-12
  • [学会発表] 共感の疼き-奴隷貿易廃止運動と女性の自己表象「奴隷貿易廃止と女性たち-200年目の記憶を受け継ぐために」2008

    • 著者名/発表者名
      大石和欣
    • 学会等名
      イギリス女性史研究会、歴史と人間研究会
    • 発表場所
      成蹊大学
    • 年月日
      2008-09-28
  • [学会発表] 奇しきヴィジョン-Mary Robinson,‘The Haunted Beach'(講演)2008

    • 著者名/発表者名
      大石和欣
    • 学会等名
      イギリス・ロマン派学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2008-05-31
  • [図書] 人種と民族とジェンダー(1)-奴隷貿易・奴隷制というトラウマ(工藤庸子編『異文化の交流と共存』)2009

    • 著者名/発表者名
      大石和欣
    • 総ページ数
      244
    • 出版者
      放送大学教育振興会
  • [図書] 長い十八世紀の女性作家たち-アフラ・ベインからマライア・エッジワースまで』(共著)2009

    • 著者名/発表者名
      川津雅江
    • 総ページ数
      225
    • 出版者
      英宝社
  • [図書] 英文学への挑戦2008

    • 著者名/発表者名
      冨山太佳夫
    • 総ページ数
      414
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] ジェンダーとネイションの再構築-マライア・エッジワース『ベリング』(1801)」 (中野知津・越智博美編『ジェンダーから世界を読むII-表象されるアイエンティティ』)2008

    • 著者名/発表者名
      古野由利
    • 総ページ数
      305
    • 出版者
      明石書店
  • [図書] 英国国教会とその娘たちのために-レディ・マーガレット・ホールという試み(香川せつ子、河村貞枝編、『女性と高等教育-機会拡張と社会的相克』第8章)2008

    • 著者名/発表者名
      山口みどり
    • 総ページ数
      348
    • 出版者
      昭和堂
  • [備考] (科研HP)

    • URL

      http://www.kazoishi.com/tomiyama/index/index.html

  • [備考] (平成20年度実績)

    • URL

      http://www.kazoishi.com/tomiyama/jisseki20/jisseki20.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi