研究課題/領域番号 |
19320052
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研究機関 | 和光大学 |
研究代表者 |
佐治 俊彦 和光大学, 表現学部, 教授 (70100435)
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研究分担者 |
岩佐 昌[アキ] 熊本学園大学, 外国語学部, 教授 (60136546)
代田 智明 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60154382)
近藤 龍哉 日本女子大学, 文学部, 教授 (40011374)
小谷 一郎 埼玉大学, 教養学部, 教授 (60136009)
宇野木 洋 立命館大学, 法学部, 教授 (40168737)
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キーワード | 文化大革命 / 清華大学 / 白洋淀詩群 / 牛漢 / 食指 / 唐少傑 / 紅衛兵 / 朦朧詩 |
研究概要 |
1北京清華大学を拠点とした調査研究を行った。主なものは、唐少傑教授による清華大学に於ける紅衛兵を中心とした文化大革命期の講演、清華大学内の関連遺跡見学、白洋淀詩人たちとの懇談会、食指氏、牛漢氏への聞き取り調査である。また、北京大学でも中文系の様々な年代にわたる教員から文革当時の聞き取り調査と懇談を行った。これまでの資料に、実体験から生まれる新たな知見を加える意義があった。 2最近の文化大革命に関わる研究、回想記の批評を行った。取り上げたものは、牛漢『牛漢自述』、唐少傑『一葉知秋』、福岡愛子『文化大革命の記憶と忘却』、王家平『紅衛兵詩歌研究』、朦朧詩研究などである。近代中国以来の思想的営為の文脈から文化大革命をとらえる視点を確認し、新たな資料の掘り起こしをした研究成果に触発された。 3愛知大学の加々美光行教授を招き、公開の講演会を開いた。世界史的観点から文化大革命の政治的動きを解析し、文化大革命が特定の個人の狂気によるものではないこと、国際情勢を視野に入れればこれまで不可解とされてきた動きの合理性を明らかにできることなど、これまでの研究にメスを入れる内容だった。参加者は30名ほどで、活発な討論が行われた。 4文化大革命に関わる資料、研究成果の整理を行った。おもに和光大学でこれまでに収集、保管してきた書籍・雑誌資料のリストを作成するとともに、日本、中国を中心に文化大革命関連で紙媒体で公表された資料、論考のリストアップを行い、一般に公開するための基礎作業を終えた。
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