研究課題
調査対象のかき混ぜ文をリンクタイプとフォーカスタイプ以外にも広げるとともに、前置要素の既出性以外の文脈的要因をも考慮に入れて、かき混ぜ文の機能ならびに文理解における情報構造と統語構造との相互作用出現のタイミングおよびその理由を調べた。各部門の研究実施項目は以下のとおりであった。[理論言語学部門]1. 理論的モデルの修正昨年度の各部門の研究成果に基づいて、Reinhart(2006)のReference set computationの概念を援用して、かき混ぜ文理解における文脈の影響に関する言語学的モデルを修正した。[文解析部門]1. 文読解実験 : かき混ぜ文読解時における統語構造と情報構造の交互作用が生じるタイミングならびにその理由を調べるために、文節毎提示による被験者ペース文章読解実験を実施した。2. 眼球運動計測実験 : かき混ぜ文の前置名詞句の既出性が文読解に与える影響の大きさとタイミングを調べるために、既出名詞句の先行文脈における出現位置を独立変数にした眼球運動計測実験の準備を行った。[脳機能計測部門]1. fMRI実験 : かき混ぜ文理解において、前置名詞句の既出性以外の文脈要因がどのように影響するかを調べるためのfMRI実験の準備を行った。[言語習得部門]1. 行動実験 : 幼児のかき混ぜ文理解における文脈情報利用の発達過程を調べるために、3歳児から6歳児までを対象に、種々の行動実験を実施した。[全部門共通]1. 研究打ち合わせ、と2. 公開セミナーを実施した。
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http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/c20f69c4fa34a7748d206cd4730370a9.html