研究課題/領域番号 |
19320062
|
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
渡辺 己 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (30304570)
|
研究分担者 |
加藤 昌彦 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (30290927)
沈 力 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (90288605)
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (70334448)
|
キーワード | 言語学 / セイリッシュ語 / カレン語 / 中国語 / ヌートカ語 |
研究概要 |
本研究は、タイプの異なる言語を専門とする研究者が集まり、形態的言語類型論を根本から問い直し。その再構築を目指すものである。今日でも言語類型論として、言語をタイプ別に分類する際に、まず引き合いに出されるのが「孤立語、膠着語、屈折語、複統合語」という4タイプに分ける方法である。この古典的な類型論の見直しも、古くからされてはきたが、少なくとも「孤立語」と「複統合語」というタイプは、どのような類型論でも常に立てられている。ところが、両タイプの言語を詳細に観察すると、従来考えられてきたよりも、そこには複雑な問題が含まれることが分かってきた。本研究では、対局にあるとされているこれらふたつのタイプの言語を専門的に調査研究してきた者が集まり、問題点の洗い出し、研究調査、協議検討をし、形態的言語類型論に新たな光をあてることを試みた。類型的タイプが極端に異なる言語の研究者が議論する機会を作るためにも、このような研究は有意義であり、今後も継続していくべきだと考える。 本年度は本プロジェクトの最終年度であるため、最終的な成果に向けて調査・研究を進めた。そしてさまざまな機会に、それぞれの言語が類型的にどのようなタイプなのか、どのような特徴があるのか議論をおこなった。本年度夏期には、渡辺がスライアモン語の、中山がヌートカ語の,加藤がカレン語の,清沢(研究協力者)が夏期および冬期にリルエット語およびハルコメレム語の現地調査をおこなった。これらの成果はさまざまな形で論文あるいは口頭発表として公表につとめた。
|