文の語用的機能と統語論:日本語の主文現象からの提言

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19320063
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 言語学
• 研究機関: 神田外語大学
• 研究代表者: 長谷川 信子 神田外語大学, 言語科学研究科, 教授 (20208490)
• 研究分担者: 遠藤 喜雄 神田外語大学, 言語科学研究科, 教授 (50203675)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2010
• キーワード: 統語構造 / 極小主義 / CP構造 / モダリティ / 語用的機能 / カートグラフィー / 文末表現 / 空主語

研究概要

言語理論の問い(a)「人間言語の体系(普遍文法)とはどういうものか」に日本語に特徴的に表出する主文現象の考察から迫り、(b)「日本語とはどういう言語か」の問いも合わせて追求した。(a)の問いに対し、「統語と語用の接点(CP領域)の構造と機能」を明らかにし、(b)については、言語間のヴァリエーションを可能にし、日本語の特質を説明する統語操作の語用的機能との関わりに関する仮説を提示し検証した。

研究成果

• [雑誌論文] 文の機能と統語構造:日本語統語研究からの貢献 (2010)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 統語論の新展開と日本語研究:命題を超えて(開拓社) ページ: 1-30
• [雑誌論文] CP領域における空主語の認可 (2010)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 統語論の新展開と日本語研究:命題を超えて(開拓社) (入稿済) ページ: 31-65
• [雑誌論文] 終助詞のカートグラフィー (2010)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 雑誌名: 統語論の新展開と日本語研究:命題を超えて(開拓社) (入稿済) ページ: 67-94
• [雑誌論文] 話し手と聞き手のカートグラフィー (2009)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 雑誌名: 言語研究(日本言語学会学会誌) 136巻2号 ページ: 93-120
  • 査読あり
• [雑誌論文] 生成文法理論日本語(特集:言語理論と日本語) (2009)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 日本語学(明治書院) ページ: 4-13
• [雑誌論文] トピックのカートグラフィー (2009)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 雑誌名: 日本語学(明治書院) ページ: 50-59
• [雑誌論文] Agreement at the CP Level: Clause Types and the 'Person' Restriction on the Subject (2009)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 雑誌名: The proceedings of the Workshop on Altaic Formal Linguistics 5 ページ: 313-152
  • 査読あり
• [雑誌論文] 直接受動文と所有受動文: little-vとしての「られ」とその素性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 語彙の意味と文法(くろしお出版) ページ: 433-454
  • 査読あり
• [雑誌論文] (Anti-)Symmetry in syntax: A case Study of adverbial clauses (2009)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 雑誌名: Scientific Approaches to Language(神田外語大学言語科学研究センター紀要) 8 ページ: 1-26
  • 査読あり
• [雑誌論文] Wh-Movement in Japanese: Matrix Sluicing is different from Embedded Sluicing (2008)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 雑誌名: The proceedings of the Workshop on Altaic Formal Linguistics 4 ページ: 63-74
  • 査読あり
• [雑誌論文] 提示文としての中立叙述文 (2008)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 言語研究の現在:形式と意味のインターフェース(開拓社) ページ: 62-80
• [雑誌論文] 日本語の主文現象から見た統語論:文の語用機能との接点を探る (2007)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 日本語の主文現象(長谷川信子(編), ひつじ書房) ページ: 1-21
• [雑誌論文] 1人称の省略:モダリティとクレル (2007)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 雑誌名: 日本語の主文現象(長谷川信子(編), ひつじ書房) ページ: 331-369
• [雑誌論文] Licensing a Null Subject at CP: Imperatives, the 1st Person, and PRO
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 雑誌名: Scientific Approaches to Language(神田外語大学言語科学研究センター紀要) 7 ページ: 1-34
  • 査読あり
• [学会発表] Subject Agreement and Clause Types (2010)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 学会等名: Annual Meeting of the Association of Asian Studies
  • 発表場所: Philadelphia Downtown Marriot, (米国)
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] Licensing a Null Subject: Agreement in the CP Domain (2009)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 学会等名: at the Seminar in Topics in East Asian Linguistics
  • 発表場所: Harvard University /MIT(米国)
  • 年月日: 2009-11-24
• [学会発表] 文タイプ(Force)と人称制限 (2009)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 学会等名: 日本言語学会第138回大会公開シンポジウム
  • 発表場所: 神田外語大学
  • 年月日: 2009-06-21
• [学会発表] 主語のカートグラフィー (2009)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 学会等名: 日本言語学会第138回大会公開シンポジウム
  • 発表場所: 神田外語大学
  • 年月日: 2009-06-21
• [学会発表] 主文と従属文のカートグラフィー (2009)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 学会等名: 日本英文学会
  • 発表場所: 東京大学:駒場キャンパス
  • 年月日: 2009-05-31
• [学会発表] CP構造からみた主語と一致現象 (2008)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 学会等名: (シンポジウム『談話と統語のインターフェイス』)日本英語学会第26回大会
  • 発表場所: 筑波大学
  • 年月日: 2008-11-16
• [学会発表] 統語構造地図作製プロジェクトにおける談話情報 (2008)
  • 著者名/発表者名: 遠藤喜雄
  • 学会等名: (シンポジウム『談話と統語のインターフェイス』)日本英語学会第26回大会
  • 発表場所: 筑波大学
  • 年月日: 2008-11-16
• [学会発表] Agreement at the CP Level: Clause Types and‘Person' Restriction on the Subject (2008)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 学会等名: The Fifth Workshop on Altaic Formal Linguistics (WAFL)
  • 発表場所: University of London(イギリス)
  • 年月日: 2008-05-24
• [学会発表] The Main Clause CP System and‘Person' Restrictions (2007)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 学会等名: at the International Symposium on Syntactic Structure and Functional Categories, Graduate School of Language Sciences, Kanda University of International Studies
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
  • 年月日: 2007-10-21
• [学会発表] Agreement and Modality: Licensing a Null Subject at CP (2007)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa, Nobuko
  • 学会等名: at the Workshop on Theoretical Linguistics, CLS, Kanda University of International Studies
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
  • 年月日: 2007-10-20
• [学会発表] Critical Freezing Effects in Case Conversion
  • 著者名/発表者名: Endo, Yoshio
  • 学会等名: Research Seminar
  • 発表場所: University of Geneva. (スイス)
• [図書] 統語論の新展開と日本語研究:命題を超えて (2010)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子
  • 総ページ数: 380
  • 出版者: 開拓社(入稿済み)
• [図書] 文の語用的機能と統語論:日本語の主文現象からの提言(1) (2008)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子(編著)
  • 総ページ数: 345
  • 出版者: 神田外語大学
• [図書] 日本語の主文現象:統語構造とモダリティ (2007)
  • 著者名/発表者名: 長谷川信子(編著)
  • 総ページ数: xvi+379
  • 出版者: ひつじ書房
• [備考] ホームページ等● 神田外語大学・言語科学研究センター(センター長:長谷川信子)ホームページ
  • URL: http://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/labo/
• [備考] (本研究課題と関わるワークショップやコロキアム(上記「4.-(3)」参照)の情報、本研究成果の一部を記載された報告書や紀要の配布申込)● 代表者の長谷川信子の個人ホームページ
  • URL: http://homepage3.nifty.com/nhasegawa/
• [備考] (長谷川の執筆した論文がpdfでダウンロード可能な形で搭載)