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2008 年度 実績報告書

インドネシア人就労者による第二言語自然習得に影響する要因の多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19320073
研究機関東北大学

研究代表者

助川 泰彦  東北大学, 国際交流センター, 教授 (70241560)

研究分担者 吹原 豊  フェリス女学院大学, 留学生センター, 講師 (60434403)
キーワードインドネシア人 / 日本語習得 / ソーシャルネットワーキング / OPI
研究概要

平成19年度に収集した100人分のインドネシア人就労者の日本語OPIデータに基づき、日本語習得を促進する要因、および阻害する要因についての質的調査を進めた。促進要因については、100人中5人だけの中級レベル話者にインタビューを行った結果、ソーシャルネットワーキングが重要な要因であることが明らかになった。具体的には, 職場の同僚や上司との個人的な関係の構築や職場外での日本人との交流が日本語習得のきっかけになっていることが分かうた。また、職場内での食べ物のやり取りや行きつけの食堂での日本人店員からの挨拶のような些細な出来事が心理的距離感を縮め、日本人社会へ入り込もうという気持ちを引き起こし、日本語習得が促進されたケースがあることも分かった。
一方で阻害要因については滞在期間が5年以上の長期でありながら、日本語OPIレベルが初級下に留まっている5名にインタビューを行い、日本での生活実態と言語障壁の実態についての聞取りを行った。生活上で日本語の問題が深刻な場面は、医療サービスを受ける場合、子女の教育の問題、特に教師とのコミュニケーションの問題、および自動車購入やアパート契約などの場面など数多くあるが、教会メンバーや知人友人のネットワークを活用することでこうした困難を切り抜けている実態が明らかになった。また、日本人とのネットワークはほとんどなく、職場での最低限のコミュニケーションに限られていることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 在日インドネシア人就労者の日本語習得を阻害する要因に関する考察2008

    • 著者名/発表者名
      助川泰彦・吹原豊
    • 学会等名
      日本語教育学会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2008-10-12
  • [学会発表] インドネシア人移住労働者の生活世界と日本語習得2008

    • 著者名/発表者名
      吹原豊・助川泰彦
    • 学会等名
      日本移民学会
    • 発表場所
      東京学芸大学
    • 年月日
      2008-06-29
  • [学会発表] 在日インドネシア人就労者の日本語習得とその促進要因2008

    • 著者名/発表者名
      助川泰彦・吹原豊
    • 学会等名
      異文化間教育学会
    • 発表場所
      京都外国語大学
    • 年月日
      2008-06-01
  • [図書] 日本のインドネシア人社会(共著)2009

    • 著者名/発表者名
      助川泰彦・吹原豊
    • 総ページ数
      343
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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