本研究では、外国人と日本人が働く職場の、言語・文化背景の違いに起因すると考えられる問題を取り上げ、問題とその解決・先送り・悪化のプロセスに焦点を当てる。具体的な手順は以下のとおりである。 (1)質問紙調査に加え、現場に出向いて行う面接調査や参与観察など様々のフィールド調査の手法を用いて、より全体性を保持した形でデータを収集する。 (2)多くの職場で共通して見られる問題とその解決・先送り・悪化のプロセスのパターンを抽出する。 (3)パターン毎に、談話分析・協働学習・成人学習・拡張学習の四つの観点から、国内外、外国人の背景別、業種別、規模別、職務別などに注目して分析し、企業内日本語コミュニケーション能力を総合的に考察する。
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