研究課題/領域番号 |
19320091
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
山川 健一 安田女子大学, 文学部, 准教授 (00279077)
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研究分担者 |
中野 美知子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70148229)
清水 裕子 立命館大学, 経済学部, 教授 (60216108)
大場 浩正 上越教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (10265069)
杉野 直樹 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30235890)
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キーワード | 日本人英語学習者 / 韓国人英語学習者 / 非対格動詞 / 関係節 / 第二言語習得 / ニューラルテスト理論 / 文法性判断テスト / 英語文法標準テスト |
研究概要 |
平成21年度の研究活動としては、まず、PAAL(環太平洋応用言語学会)で2件の発表を行った。1件めでは、オンラインによる英文法能力テストと、非対格動詞と非能格動詞に関する文法性判断テストを日本人と韓国人の英語学習者に与え、それぞれ34名のデータを分析した。その結果、日本人と韓国人の学習者の両方に関して、非対格性の仮説は支持され、過剰受動化の誤りの原因としてはNP移動説が支持された。また、動詞間や構文間で多様な変異性が確認された。加えて、それぞれの母語の学習者の比較に関しては、韓国人学習者のほうが有意に非対格動詞の平均点が高かった。全般的に、2つの母語の学習者の反応は類似していた。 2件めでは、上記と同じ被験者にオンラインによる英文法能力テストと、関係節に関する文法性判断テストを与えた。その結果、適格文の判断に関しては、それぞれの母語の学習者には差は見られなかったが、非文の判断に関しては、それぞれの母語の下位群は類似した反応を示したが、上位群に関しては韓国人学習者のほうが有意に平均点が高かった。 次に、AAAL(アメリカ応用言語学会)で1件の発表を行った。日本人英語学習者369名に対して行った非対格動詞と非能格動詞に関する文法性判断テストのデータについて、ニューラルテストネットワーク理論を用いて分析した。今回のデータは、学習者を4つの群に分けることによって、群間の発達段階が明確になることが判明した。そして、各群の発達段階の記述を行った。文法性判断テストの問題カテゴリの正答順序は、過去に行った分析と類似していたが、上級者になるにしたがって、正解率が単に上昇するのではなく、正反対の選択肢を選択する率が同様に上昇することも判明した。
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