本研究は映画プロデューサーに対するオーラルヒストリーの実施と分析を通じて、「コンテンツをプロデュースする」という過程とその実態を明確化することを目的とする。同時に、研究成果を論文として発表するだけでなく、国際的に活躍できるプロデューサー育成のための教材としての活用を視野に入れた映像作品の作成もその目的とする。 具体的には、国内外のプロデューサーを主な対象とした映像記録によるオーラルヒストリーを実施し、インタビュー内容の言語分析、文献資料との対照により、映画に関する諸概念の展開過程を明確化することをめざす。さらに、本研究内容を、研究資料・教材として使用可能な形式により公表するため、DVDとして作品化する。 「コンテンツをプロデュースする」という行為内容と、それに従事するプロデューサーの職務内容の変遷を明らかにすることにより、「プロデューサーの要件」を抽出するための準備作業として、本研究は、いわば「プロデューサー学」の確立を試みるものである。
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