研究課題/領域番号 |
19320101
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
齊藤 利男 弘前大学, 教育学部, 教授 (90162213)
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研究分担者 |
遠藤 巖 宮城教育大学, 名誉教授 (70004067)
入間田 宣夫 東北芸術工科大学, 芸術学部, 教授 (40004048)
伊藤 喜良 福島大学, 行政政策学類, 教授 (60105963)
柳原 敏昭 東北大学, 文学研究科, 准教授 (30230270)
七海 雅人 東北学院大学, 文学部, 准教授 (00405888)
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キーワード | 中近世文書調査 / 武士の家の歴史 / 馬の領主南部氏 / 中世の北方世界 / 中世奥羽社会 |
研究概要 |
平成19年度は、「遠野南部家文書」全点を対象とした悉皆調査を、計4回、延べ日数12日、調査メンバー7〜8人の体制で実施し、おおよそ4分の3の撮影と調査を終了した。その結果、明らかになったことは次の通りである。 1、これまで「遠野南部家文書」については、重要文化財指定文書247点に、東京大学史料編纂所写真帳、同影写本、鷲尾順敬編『南部家文書』採録文書をあわせて、計327点の存在が知られていたが、これ以外にも大量の文書・記録・系図・冊子類が伝えられ、近世末期における遠野南部家の家伝文書が、ほぼ原形を保って相伝されている。その総数は二千点を超える可能性がある。 2、未整理史料のなかには、(1)文化元年(1804)、新田政父(『三翁昔語』著者)作成とみられる「御家伝記并御由緒書上」など、多数の近世作成の目録。(2)元禄年間の八戸南部氏系図作成に係わる草稿・校正本や、家系調査に関する書状・覚書類、身延山から送られた甲斐南部氏系譜の写など、系図作成に係わる各種の史料。(3)多数の戦国末〜近世初期の未紹介史料。その中には連歌師宗加から里村紹巴にあてた八戸の連歌会での作品の評を求めた書状(写)など、興味深いものが多数存在する。(4)中世作成の故実書や文芸書の多数の写本。など、興味深い史料が多数存在すること。 3、重要文化財指定文書についても、室町期文書23点について原本調査を行った結果、従来の解読の誤りの訂正をはじめ、多くの新事実の発見があった。
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