研究課題/領域番号 |
19320101
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
齊藤 利男 弘前大学, 教育学部, 教授 (90162213)
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研究分担者 |
入間田 宣夫 東北芸術工科大学, 芸術学部, 教授 (40004048)
伊藤 喜良 福島大学, 行政政策学類, 教授 (60105963)
柳原 敏昭 東北大学, 文学研究科, 准教授 (30230270)
七海 雅人 東北学院大学, 文学部, 准教授 (00405888)
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キーワード | 中近世文書調査 / 武士の家の歴史 / 馬の領主南部氏 / 中世の北方世界 / 中世奥羽社会 |
研究概要 |
平成20年度には、南部光徹氏宅(東郷寺)において「遠野南部家文書」の調査を計4回(延べ12日)実施した。その結果、「遠野南部家文書」中の未整理資料、段ボール箱43点、木箱19点、軸物箱・黒漆塗箱数点の全ての文書調査を完了し、残るは絵図資料のみとなった。また重要文化財指定文書についても約半数の調査を行った。さらに岩手大学所蔵の「新渡戸文書」「宮崎文書」の調査を実施、現在「遠野南部家文書」「新渡戸文書」「宮崎文書」に分散して伝えられている「某入道跡注文」が、これまで考えられているような1通の文書ではなく、少なくとも3通以上に分かれることを突き止めた。 一方、これと平行して未整理資料の粗目録作成を行い、20年度最終調査である第4回調査分資料を除く全調査資料の粗目録作成を終えた。さらに既調査資料の再点検と解読・分析を進め、「遠野南部家文書」の全体像を知る上での重要資料群として、 (1) 「御家伝記井御由緒御書上(上・下)」(文化年間作成の遠野南部家文書総目録)など目録類、計9点。 (2) 下村奚疑撰「源氏南部八戸家系」(元禄年間に作成された最古の八戸家系図)など、系図類及び系図作成に関する文書、計16点。 の解読・分析を行い、近世後期における遠野南部家相伝資料の全体像と「八戸家系図」の作成過程をほぼ突き止めることができた。 こうした作業の成果として、第4回調査において研究成果報告書の内容構成について検討し、原案を作成、執筆分担を決めて、報告書に掲載する未紹介史料計75点の翻刻作業を開始した。翻刻は年度末の時点で約3分の1を完了した。 なお、これらの研究成果は、研究終了後に報告書を作成し公表する予定である。
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