研究課題
今年度も研究資料の収集を続けるとともに、その整理をすすめた。国際シンポジウムの報告において、日本の平和のための博物館における、東京大空襲、日本空襲、日本軍の重慶などについての展示の歴史や、東京空襲研究の到達点をまとめた。個別の課題についての研究実績は以下の通りである。1.東京大空襲については、アメリカ戦略爆撃調査団の東京居住者の聴取記録について複写による収集をおこなった。聴取テープのデジタル化に着手した。アメリカ軍のB29による爆撃の「作戦任務報告書」のうち東京空襲関係のものを複写で収集した。2.世界の無差別爆撃の歴史については、スペインのゲルニカ平和博物館、中国重慶三峡博物館から専門家を呼び、国際シンポジウム「世界の被災都市は空襲をどう伝えてきたのか-ゲルニカ・重慶・東京の博物館における展示/記憶継承活動の現在-」を開催し、報告書を作成した。3.民防空について、東京大空襲後の民間救護について関係者の聞き取りをおこなった。東京市の防護団関係者のデータベースを作成した。防空や防護団関係資料を複写で収集した。4.『東京大空襲・戦災誌』に引き続き、原稿で資料センターに寄せられた体験記、地方自治体・市民団体などが編集した戦争体験記集に収録されている体験記についてデータベースを作成した。5.東京空襲を記録する会について、関係者の聞き取りをおこなった。6.平和のための博物館だけでなく、戦争博物館や復興関係の博物館も訪問調査した。地域歴史博物館を中心に戦争展示の歴史をまとめた。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件) 図書 (1件)
国際平和博物館会議報告集 6
ページ: 180, 183
政経研究 90
ページ: 65-78
歴史評論 701
ページ: 15-27