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(1)研究目的:幕末の「北方探検家」として著名な松浦武四郎(1818～1888、現三重県松阪市出身)に焦点をあてて、近世後期から近代初期に形成された知識人ネットワークの具体相とその特質を明らかにすることを目的とする。また、調査・研究の対象として想定される歴史資料は、武四郎が多様な人的交流のなかでやりとりした書状や書画骨董、自筆写本を中心とする旧蔵書、アイヌ民族資料などであるが、いまだほとんど活用されていない資料も多く、かつ未公表の資料の発掘も数多く想定されることから、それらの歴史資料を集積し、文字資料のデジタル化を図り、これらのデータベースを構築し、広く活用の途を拓くことも目的とする。
(2)調査方法:最も重要なことは、幅広い交友関係を有した松浦武四郎に関する資料の発掘である。調査対象としては、武四郎が交友を持ったことが判明している志士・幕臣・学者・文人などに関する資料群を所蔵している機関や個人宅が想定される。よって、4ヵ年間の研究期間中、1年目は東北・関東地方、2年目は中部地方、3年目は関西・四国地方、4年目は中国・九州地方と重点調査地域を設定して、調査を行う。
(3)研究組織:研究代表者、連携研究者、研究協力者で、それぞれの専門性に応じて分担し、松浦武四郎関係の歴史資料の所在調査・収集を行う。連携研究者として、北海道開拓記念館学芸員・三浦泰之・東俊佑、北海道大学教授・佐々木利和、国文学研究資料館准教授・山田哲好、研究協力者として、松浦武四郎記念館学芸員・山本命、藤女子大学専任講師・松本あづさが参加する。
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