研究課題/領域番号 |
19320113
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
加藤 直人 日本大学, 文理学部, 教授 (90130468)
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研究分担者 |
細谷 良夫 東北学院大学, 文学部, 教授 (50042164)
中見 立夫 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 教授 (20134752)
江夏 由樹 一橋大学, 経済学研究科, 教授 (10194002)
華 立 大阪経済法科大学, 教養部, 教授 (20258081)
松重 充浩 日本大学, 文理学部, 教授 (00275380)
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キーワード | 国境 / 文化変容 / カザフ人 / モンゴル / 条約 / 中国 / ロシア / 清朝 |
研究概要 |
平成19年度は、夏季に、中国新彊ウイグル自治区の北方、アルタイ地区に居住するカザフ人、モンゴル人、また、西北のタルバガタイ地区に居住するモンゴル人、また、同西部の伊寧市付近に生活するシベ人、カザフ人等に対する調査を行い、あわせてカザフスタン共和国アルマトィ市において、カザフ人およびどゥンガン人に関する調査・研究を実施した。アルタイ地区においては、外モンゴルから移住した人々に対し、インダビューを実施した。また、当地に生活するカザフ人たちに話をきいたところ、主として1950年代に移り住んだ人が多いことがわかった。また、タルバガタイ近郊地区のモンゴル人たちに聞き取りを行ったところ、かれらは18世紀に内モンゴル東部、チャハルから当地に駐防した人々の末裔であることがわかった。次いで、イリ地方で聞き取りを行ったところ、ソ連時代にカザフスタンから逃げてきたカザフ人々が集住しており、また、逆に1960年代にソ連に逃げていった人々たちもいることがわかった。また、同地のシベ人たちは、18世紀に主として中国東北から連れてこられた人々の末裔であるが、現在でもシベ語(満洲語)を維持し、独自の生活と文化を保持していることがわかった。新疆での調査のあと、カザフスタンに入り、アルマトィ市で、カザフ人とドゥンガン人の調査を行った。ドゥンガン人については、結果的に間接的な情報しか得ることができなかったが、カザフスタン国立公文書館とカザフスタン科学アカデミー東洋学研究所において、カザフ・ロシア関係資料の情報収集を実施した。 上記のような、実地調査に加えて、新疆ウイグル自治区档案館(公文書館)において、文献調査を行い、研究分担者は、北京の中国第一歴史档案館、韓国ソウル大学図書館等で関係資料を収集し、多大な成果をあげた。年度末に、研究分担者と会議をひらき、今年度の研究評価を行った。
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