研究課題/領域番号 |
19320115
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川喜田 敦子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特任准教授 (80396837)
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研究分担者 |
柴 宜弘 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50187390)
石田 勇治 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30212898)
谷川 竜一 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (10396913)
木畑 洋一 成城大学, 法学部, 教授 (10012501)
前川 愛 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (30506796)
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キーワード | 崩壊社会 / 社会再編 / 地域和解 / 被害者支援 / 記憶の継承 |
研究概要 |
本研究は、第二次世界大戦期に大規模なジェノサイドや強制移住を経験したヨーロッパについて、大戦終結後の秩序再編の二重性(国内の社会再建と地域的な秩序再編の同時進行)、秩序再編の段階性・長期性(冷戦下での地域秩序の再編と冷戦終結後の地域秩序の再再編)、秩序再編のための取組みの包括性という三点の特徴に着目しながら、国内的・地域的な秩序再編の様相を分析するものである。具体的には、(a)社会崩壊と秩序変動、(b)被害者支援・加害者の統合、(c)被害者のメンタルケア、(d)歴史的記憶の継承、(e)再発防止のための教育実践の5つの観点から分析を行なう。これらの分析を通じて地域和解・反ジェノサイド社会の構築のための方策を追究し、ジェノサイド後の社会復興を急務とする地域の復興・再建に応用してゆくための指針を提供することが本研究の目的である。 研究最終年度にあたる本年度は、平成21年5月に大阪大学にて開催されたAsian Association of World Historians(アジア世界史学会、セッション"After Repatriation")にて研究代表者と連携研究者1名(武井彩佳)が報告を行なった。また、同年7月には東京外国語大学にて開催された"Culture Typhoon 2009"にてセッション"Changing Modern Urban Spaces in Twentieth-Century Asia"を企画し、研究分担者2名(谷川竜一、前川愛)が報告者、研究代表者はコメンテーターとして参加した。さらに、平成22年3月には、国際シンポジウム「日独比較研究の可能性-市民社会の観点から」に、Jurgen Danyel氏(ポッダム現代史研究所)を招聘し、連携研究者(小田博志)、研究協力者Harald G. Muller教授(ハレ・ヴィッテンベルク大学)が報告を行ない、研究代表者は総合司会を務めた。なお、研究成果の公表としては、研究代表者ならびに研究分担者の一部が、雑誌、口頭報告等のかたちで成果を公表した。
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