研究課題/領域番号 |
19320120
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
剣持 久木 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (60288503)
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研究分担者 |
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (80348606)
川喜田 敦子 東京大学, 総合文化研究科, 特任准教授 (80396837)
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キーワード | 歴史教科書 / 歴史認識 / 共通教科書 / ゲオルク・エッカート / 和解 / 記憶 / フランス / ドイツ |
研究概要 |
2年目の2008年度は実地調査に重点をおき、2008年3月のフランスでの実地調査に続き、9月にはドイツでの共通教科書使用授業を視察した。ベルリン、ボン、ザールブリュッケンの3都市で10校を視察し、共通教科書使用が、特殊な二言語学級に限定されている実態を確認した。また、ボンの高校では、共通教科書ドイツ側執筆代表者ペーター・ガイス氏と面談し、2008年4月に刊行された共通教科書第二巻の特徴について意見交換した。研究成果としては、共通教科書成立の経緯と第一巻の内容分析を『歴史学研究』5月号に掲載した。また、2008年4月18日に日仏会館で開催された国際シンポジウムには、共通教科書指導委員会メンバーのピエール・モネ氏を招請するなど、準備段階から本科研チームが参加し、西山が3月の実地調査の報告を行っている。2009年2月には、独仏関係史の第一人者、ザールラント大学教授ライナー・フーデマン氏と、共通教科書指導委員会のメンバー、エティエンヌ・フランソワ氏を招請し、東京(日仏会館、東京外国語大学)、京都(同志社大学)で連続講演会を実施し、ヨーロッパの記憶の場としての共通教科書の意義についての詳細な議論を行った。その他の成果としては、10月14日には川喜田がドイツ、ブラウンシュヴァイクのゲオルク・エッカート研究所で開催されたシンポジウム「歴史教育と和解」に参加し、剣持は2009年3月11日に、客員教授として招請されたパリ高等師範学校でラウンドテーブル「歴史教科書と記憶の争点」を実施し、共通教科書フランス側執筆者代表ダニエル・アンリ氏から、共通教科書第三巻が難航している状況を確認した。
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