研究課題/領域番号 |
19320126
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研究機関 | 天理大宅 |
研究代表者 |
金関 恕 天理大学, 名誉教授 (90068685)
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研究分担者 |
山内 紀嗣 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (80441426)
桑原 久男 天理大学, 文学部, 教授 (00234633)
小田木 治太郎 天理大学, 文学部, 准教授 (90441435)
藤原 郁代 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (80441434)
高橋 克壽 花園大学, 文学部, 准教授 (50226825)
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キーワード | 東大寺山古墳 / 初期ヤマト王権 / 対外交渉 / 地域間交流 / 金象嵌「中平」銘鉄刀 / 腕輪形石製品 / ワニ氏 / 古代東アジア |
研究概要 |
本研究は、東大寺山古墳の実相解明をもとに初期ヤマト王権の成立過程を明らかにしようとするものである。本年度は3ヶ年の最終年度であり、研究成果をまとめることにも注力した。 1.東大寺山古墳資料の調査:昨年度からの継続である天理参考館・天理大学における東大寺山古墳調査記録資料の研究、東京国立博物館における東大寺山古墳出土副葬品の研究、花園大学における東大寺山古墳出土埴輪の研究は、一通りの作業を完了した。また昨年度までに実施した墳丘再測量調査のデータの解析を行った。 2.東大寺山古墳関連資料の調査:東大寺山古墳出土品の位置づけを追究するために、各地に赴いて関連資料の調査を行った。 3.研究会の開催:東大寺山古墳研究会は続行した。とくに10月には分担者・連携研究者・研究協力者のほぼ全員が集まり研究成果の報告会を行い、意見交換・討議を通じて問題点の整理を行った。 4.報告書の作成・刊行:上記の作業・討議を受けて、研究成果報告書『東大寺山古墳の研究』を担当を分けて執筆し、刊行した。 東大寺山古墳は1960年代に調査が行われた。中平銘鉄刀を筆頭に注目すべき副葬品を多数含み、初期ヤマト王権の構造理解に重要な位置を占めるにもかかわらず、諸般の事情で報告書は未刊であった。本研究で東大寺山古墳の全貌を明らかにできた意義は大きい。また東大寺山古墳から派生する諸問題に関する多数の論考を研究代表者・分担者のみならず、連携研究者・研究協力者からも得て、初期ヤマト王権の諸側面を明らかにできた。具体的内容は研究成果報告に譲る。
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