研究課題/領域番号 |
19330007
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
稲葉 馨 東北大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10125502)
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研究分担者 |
生田 長人 東北大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80333772)
下山 憲治 東海大学, 実務法学研究科, 教授 (00261719)
田村 秀 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (30334642)
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キーワード | 地震災害 / 災害復興 / 災害対策基本法 / 公助 / 共助 / 自助 |
研究概要 |
本年度は、本研究の最終年度として、平成19年度及び平成20年度の調査研究の成果を踏まえて、最終報告書の作成とりまとめに向けての検討が行われた。まず、新潟県の地震及び豪雨災害の被災地の実態ヒアリングを行った結果と全国の地方公共団体の防災担当者と宮城県仙台市の自主防災組織に対する二つのアンケート調査結果を基に、災害対策法制における「公」の責任の範囲を明らかにするための実態的・法理論的検討を行った。実定法に「公」が実施主体となっている行為についての具体的な責任範囲の検討に加え、「公」以外の行為主体の自己責任と考えられている防災行為の具体的な責任範囲、「共」或いは「私」の防災行為に対する「公」の関わり方とその責任範囲等を検討した上で、「公」「共」「私」の相互の役割の分担のあり方についての考え方を明らかにし、「公と共」「公と私」の協働の可能性がある防災行為についての責任の所在等についての考え方についても明らかにした。これらの検討結果を基に、「共」或いは「私」の防災行為に関する規定が殆ど置かれていない現行災害対策法制において、地域社会における防災力の主体となる自主防災組織の法制化について、その必要性を指摘したところである。なお、これらの成果については、下記の二つの論文及び図書において、その概要を公表するとともに、最終年度の報告書として「災害対策法制のあり方に関する研究(東北大学・東海大学・新潟大学)」を作成し、公表した。
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