研究課題/領域番号 |
19330009
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
榊原 秀訓 南山大学, 大学院・法務研究科, 教授 (00196065)
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研究分担者 |
岡田 章宏 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 教授 (70185429)
大田 直史 京都府立大学, 公共政策学部, 教授 (20223836)
友岡 史仁 日本大学, 法学部, 准教授 (00366535)
洞澤 秀雄 札幌学院大学, 法学部, 講師 (60382462)
上田 健介 近畿大学, 大学院・法務研究科, 准教授 (60341046)
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キーワード | 行政法学 / 公私協働 / PFI / 情報公開 / 参加制度 / 都市計画 / 行政組織編成権 / 大臣行為規範 |
研究概要 |
2008年度は、8月に研究会をもつと同時に打合せを行い、イギリスにおけるヒアリング調査と外部の研究者から専門知識の提供を受けることに重点を置くことを確認した。イギリス調査は、研究分担者5名が3グループに分かれて実施し、まず、ベスト・バリュー政策や都市計画制度の展開について研究者・行政機関を対象にヒアリングを行い、次に、電力関係機関にヒアリングを行うとともに大学図書館等で資料収集をし、最後に、利用者団体に対してヒアリングを行った。これらの調査結果については、研究会で報告するととともに、一部は雑誌論文の形で公表した。また、2009年の複数の研究会において、各担当者がそれぞれ報告すると同時に、イギリスにおける選挙と行政、日英のPFIの制度と運用、その具体例として日英のPFI刑務所、審問と審判所の比較について、外部の研究者に報告やコメントを依頼し、専門知識の提供を受けた。概ね以上の研究を通して、2008年度は、イギリスにおいては、行政サービス提供における民間営利企業だけではなく、サードセクターを活用することにも力点が置かれ、PFIを含めた公私協動の具体的仕組みが採用され、さらに、それらに改良が加えられようとしていること、また、行政の変容とともに、アカウンタビリティ確保のための情報公開制度や都市計画等における参加制度にも改革が加えられてきて状況を明らかにした。さらに、行政作用だけではなく、行政組織や政治制度・組織においても改革が進行しているものの、日英における行政組織編成権に関する考え方の相違や、また、大臣等の公正性確保のための大臣行為規範がイギリスにならってわが国においても導入されたものの、その法的理解の相違から、改革の進行や公正性確保において、日英に違いを生じさせているように考えられることを明らかにした。
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