(1)本研究のねらい 本研究は、Interstitial Normの概念、すなわち国際法の一次規則の背後にあって、既存の国際法原則・規則の規範的関係ないし適用関係を律し、その社会適合性を促す規範を俎上に載せる。具体的には、研究代表者および分担者がこれまでの研究において共通して認識していた課題、すなわち合法性と正当性、実効性の間で揺れ動く国際法規範・組織の動態把握を、国際法規範・組織の接合、調整、発展を可能にするinterstitial normの存在証明とその機能分析を通じて行うものである。 (2)研究計画 本研究は、第1に、interstitial normの概念について研究グループ内において明確な共通認識を得るために、研究代表者及び分担者がこれまで行ってきた具体的な国際法分野の実証研究を基礎としつつ、それをinterstitial normの視点から分析するとどのように再構成できるかを検討する。第2に、暫定的に合意ができた仮説的なinterstitial normの概念を用いて、研究代表者及び分担者が、以下2.にて具体的に述べるような分野やテーマについて検討を行う。最終的には、全体を包括する理論軸を提示した上で、体系的な研究書の発刊をめざす。
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