研究課題/領域番号 |
19330022
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
川嶋 四郎 同志社大学, 法学部, 教授 (70195080)
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研究分担者 |
園田 賢治 広島大学, 社会学研究科, 准教授 (20363012)
上田 竹志 九州大学, 大学院・法学研究院, 准教授 (80452803)
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キーワード | 民事訴訟 / ICT / 民事救済法 / 司法制度 / 民事執行 / 倒産 / 司法改革 / 弁護士 |
研究概要 |
本研究は、「『E-サポート裁判所』の創造的構築に関する比較的・基礎的研究」であり、4年間にわたる研究を通じて、市民が利用しやすく分かりやすく頼りがいのあるIT裁判所としての、「e-サポート裁判所」の具合像を提言することを、目的とした。たとえ想定外の大災害が生じた場合でさえ、重要な法のライフラインを構築するための解釈論的、立法な提言、および、具体的なシステム設計を行うことを、目標とした。基本的なコンセプトは独創的な「司法へのユビキタス・アクセス(誰でもいつでもどこからでも利用できる裁判所)の構築」であり、この研究の最終年となる本年度は、研究実施計画に即して、基本的な資料を収集、分析、研究を継続するとともに、弁護士事務所、法科大学院(模擬法廷)等を用いて、実証実験を行い、インターネット回線を用いた模擬民事紛争処理の成果を得て、その実践可能性を確信することができた。近々、その成果を公表するとともに、「E-サポート裁判所」を実現するためのガイドライン等を作成し、次の段階の本格的な実践研究の足がかりとすることができた。それらとともに、本年までに、ICT先進国の調査と研究を行ってきたので、この成果についても、できるだけ早い時期に、さらなる支援を得て、紙媒体または電子媒体において公表を行いたい。 研究成果は、後記の通りである。本研究は、これまで日本で行われたことがなかった「民事司法のIT化(ICT化)」としての意義があり、現在の大災害を克服するための新たな紛争処理モデルを確立するために、すぐれて実践的な成果を獲得することができたと考えている。今後、この研究を継続し、市民のために裨益する業績をあげ続けたい。
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