研究概要 |
現代ミクロ経済理論の3本柱のひとつである契約理論(contract theory)の国際水準の研究ネットワークを形成することを目的として,研究実施計画に記載の以下の活動を行った. 1. 平成20年度4〜7,10,11,1〜3月の通常第3土曜日に,京都または大阪で定期研究会を開催した(合計9回).毎回の研究会では,2名の研究者が報告を行い,関東・関西在住の研究者,大学院生を中心に常時20名程度の参加者による活発な議論が行われ,報告者・参加者双方の研究水準を高めることに大きく貢献した.また,5月には国際ネットワーク形成のために,この分野の中心的研究者のひとりである,フランス・トゥールース大学のJacques Cremer氏と新進気鋭の研究者であるEric Chou氏(台湾國立清華大學)に報告いただいた. 2. 8月3〜5日に北海道大学にて夏期コンファレンスを開催し,契約理論における最新の研究を集中的に討議した. 3. 国際ネットワーク形成のために,本プロジェクトの研究代表者(9月26日),連携研究者の小佐野広(11月14日),石黒真吾(9月24日)が,台湾(台北)中央研究院(Academia Sinica)にて契約理論の特別講演を行った. 4. 12月13日に,台湾の中央研究院(Academia Sinica)と合同で,第2回の日台契約理論コンファレンスを開催した.日本側から2名,台湾側から2名の報告,および契約理論の分野の最先端で活躍中のWouter Dessein氏(米国コロンビア大学)の特別報告が行われ,多数の参加者を交えて活発に議論された. 5. 契約理論の分野で研究を行う一橋大学商学部ジュニアフェロー(ポスドク相当)が,米国および欧州の3つの学会で研究報告を行うことをサポートした.
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