平成21年度研究では、過去2か年の研究により収集蓄積した情報や知見により研究成果論文を執筆し、かつその内容について内外の研究者から批判的に検討いただくことを主たる目的とした。しかし残念ながら当該年度中に予定していた国際ワークショップが参加予定者の都合等により延期されたため、その後のWS開催準備および研究成果の再検討などを経て、以下のような研究論文の執筆と成果発表を平成22年度中に実施した。まず論文執筆は1)From Private to Public in Managing Medical Simulation:Economic Paradigm shifting for Safer Medical Environment および2)What is the return of medical safety on investing simulation education?:Another perspective of "outcome"を、前者はSimulation in Healthcare誌に投稿中、後者はSESAM(Society in Europe for Simulation Applied to Medicine)学術誌に投稿予定である。また国内における成果発表としては、1)第48回日本医療・病院管理学会学術総会にて「大学病院におけるシミュレーションセンター運営状況とコスト負担の課題に関する基礎調査」として、また2)第6回日本医学シミュレーション学会学術総会において、特別講演「医療安全に向けた公共資本としての医学シミュレーション」として公表した。最後に国外研究者を招聘しての国際ワークショップについては、平成23年1月25日にアメリカ・ニューオリンズにてIMSH(International Meeting of Simulation in Healthcare)アニュアルミーティング中にspecial workshop:Economic perspective on simulation utilization for building safer medical environmentを開催し、上記論文を発表と討議をおこなった。なお上記研究論文を執筆する過程で、地域における危機管理の実態を議論する国際ワークショップを平成22年6月にボストンで開催した。
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