研究課題
本研究の目的は、家族を、本人、配偶者、親、義理の親、兄弟姉妹、子供などの個人から構成される集合体として明示的に捉え、経済学的な観点から分析することである。そこで、家族に関わる研究を行ってきた。国内外の関連する研究者との学会、研究会、セミナー等で意見交換、問題点の整理を行って論文を改善してきた。また平成19年8月には海外研究協力者であるRAYMO James M.氏、研究協力者(暮石渉、梶谷真也、関田静香)を交えて研究合宿を行い、進捗状況を報告した。具体的な研究内容は以下の通りである。近年の離婚率の上昇を受けて、コリン・マッケンジー・坂田圭は有責主義から破綻主義への法制度の転換が、離婚率上昇の要因となっているかを時系列分析で検証した。さらに、地域間の離婚率の変動を生活保護捕捉率により説明を試みた。玉田桂子は母子世帯の増加が生活保護率に与える影響を分析した。若林緑は、家族構成が税制に与える影響として、出生に対して扶養者控除がどの程度影響を与えているのかをできちゃった結婚とそうでない結婚のデータを用いて分析した。また、日本において子どもに対する男子選好(Son Preference)が存在するかについて分析を行った。兄弟姉妹構成に注目した論文として、玉田桂子は兄弟姉妹構成が女性の大学進学率に与える影響を分析している。菅万理は家族の中の高齢者に着目し、老人保健制度の効果を分析した。吉田恵子は専修学校生の企業内定取得についての分析を行った。これらの研究は学会、研究会で報告、公刊されている。以上のように家族構成の変化が労働市場・社会保障・消費・貯蓄行動に与える影響についての実証分析を行った。これらの研究は新たな見地を経済理論に還元していると考えられる。
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Journal of Population Economics (forthcoming) 21(4)(刊行碓定)
経済学研究 74(3)
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Oxley, L. and Kulasiri, D (eds.) MODSIM 2007 International Collgress on Modeling and Simulation (Modeling and Simulation Society of Australia and New Zealand)
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Oxley, L. and Kulasiri, D(eds.) MODSIM 2007 Intemational Congress on Modeling and Simulation (Modeling and Simulation Society of Australia and New Zealand)
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