研究概要 |
本年度は,ビジネスゲーム開発運用環境の拡充と,それを利用したビジネスゲーム開発において成果を上げることができた. 一般的なビジネスゲームでは,プレーヤは同じ種類・規模の企業であるが,サプライチェーンでは異なる業種の企業が連携する必要がある.そこで,横浜国立大学で開発したビジネスゲーム開発運用支援システム(YBG: Yokohama Business Game)の機能拡張を行い、サプライチェーンや新製品開発のような「立場の異なるプレーヤ」(サプライヤ、メーカ、ホールセラー、リテーラ、および開発部門、マーケティング部門など)が混在したビジネスゲームが開発できるように,命令語を新規開発した.また,ゲーム実行中に各チーム関で交渉が行えるようにメール交換機能を実装した. これらの機能を用いて,メーカ2社とリテーラ3社が混在して,交渉・協調・競争を行い,サプラーチェーンを構築するビジネスゲームを開発し試行した,また,製品開発に関しては,同一企業内の開発部門とマーケティング部門が,協調とコンフリクトを繰り返しながら業務を遂行していくビジネスゲームなどを開発した. これらのゲームを企業の実務担当などをプレーヤとした試行を重ね,分析と改良を行い,その結果を国際会議等で発表し,内外の研究者から貴重なコメントを得ることができた.
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