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2009 年度 実績報告書

CSRスコアカードの意義と可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19330099
研究機関早稲田大学

研究代表者

伊藤 嘉博  早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10168388)

キーワードCSRスコアカード / 三次元戦略マップ / DTPワークシート改良版
研究概要

昨年度に引き続き、ヤヨイ食品(株)においてイノベーション・アクションリサーチを実施した。そこでは、CSRスコアカードの作成と当該スコアカードにもとづく日常業務のマネジメントプロセスを定期的に参与観察し、当該ツール導入に関わる促進要因と阻害要因を、主に当初予期していた諸要因との比較を軸に分析を行った。さらに、スコアカードの作成を支援するツール(DTPワークシート改良版)の設計のあり方についても同社のスタッフと協議を重ねつつ研究を行った。こうした一連のリサーチの成果は、その一部を昨年度末に論文として公表したが、現在、その後の研究の進展をつづった論文を公表すべく、準備を進めているところである。
もっとも、スコアカードとはいっても、CSRの性格からして明確に当該活動の経済性を評価することは困難である。上記のリサーチにおいても、その主眼はCSR活動と財務的業績指標との因果連鎖の仮定を推定することに注がざるを得なかった。そこで、上記のリサーチと並行して、日本ユニシス(株)の協力をえなながら、CSRの主要項目である環境保全対策に的を絞り、その経済性評価の枠組みを探究するためのアプローチを試みた。というのも、当該CSR活動の経済性評価に関しては、ある程度先行研究の蓄積が見られたからである。もちろん、本リサーチにおいては、既往の研究には見られない斬新なアプローチの構築を目指した。すなわち、マテリアルフローコスト会計とカーボンフットプリント情報を融合させたスコアカードの設計がそれであり、当該リサーチの成果の一部は日本管理会計学会全国大会において報告した。
その他、国内のCSR活動の経済性評価の実態を探るべく、上場企業の製造業中CSRレポートを公表済みの企業を対象にメールで質問書調査を実施したほか、欧州におけるCSR活動の経済性評価の現状を把握するための調査もあわせて行ったことを付記しておく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] CSR活動の経済性評価~マテリアルフローコスト会計革新の可能性~2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤嘉博
    • 雑誌名

      管理会計学 第18巻第2号

      ページ: 53-64

  • [雑誌論文] インタンジブルズとしてのCSR~その「見える化」の意義と可能性~2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤嘉博
    • 雑誌名

      早稲田商学 418・419合併号

      ページ: 59-91

  • [雑誌論文] わが国における環境管理会計の展開~マテリアルフローコスト会計を中心とした検討~2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤嘉博
    • 雑誌名

      環境管理 45号

      ページ: 34-39

  • [学会発表] CSR活動の経済性価-マテリアルフローコスト会計革新の可能性-2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤嘉博
    • 学会等名
      日本管理会計学会
    • 発表場所
      亜細亜大学
    • 年月日
      2009-08-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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