研究課題/領域番号 |
19330106
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉川 徹 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (90263194)
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研究分担者 |
川端 亮 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (00214677)
ノース スコット 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20379225)
太郎丸 博 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (60273570)
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キーワード | 日米比較 / 長期追跡調査 / ライフコース / 家族 / エイジング / 職業条件 / 共分散構造方程式 / 意識変容 |
研究概要 |
日本社会において28年のインターバルをもって実施された長期追跡パネル調査のデータを、整理し分析を進めていった。分析は(1)職業と家族とパーソナリティの関係性の日米の比較、(2)日本人のものの考え方の変化の把握という2つの方向性をもってなされた。 (1)については、年度前半で比較可能なデータセットと分析モデルを作成した。そのうえでアメリカの比較データの分析に携わってきたメリーランド州立大学のSchooler教授と共同で、共分散構造方程式モデルを用いた分析を行なった。その結果、アメリカのデータで明らかにされている、職業条件とパーソナリティの交互作用効果が日本においてもほぼ同様の形で見出されることが明らかになった。(2)については、男性と女性という別々のサブサンプルを用いて、記述的な分析を数多く重ね、全体の傾向の把握に努めた。具体的には福祉、幸福、職業意識、価値観などについてその人生全体における変化が明らかになった。 年度中盤以降には、分析結果をまとめ学会発表や論文投稿、およびその準備作業を行なった。すでにその成果の一部は、アメリカ老年学会、Anthropology Japan in Japan学会での英文報告、日本社会学会、数理社会学会での報告、北海道大学、東北大学などでのシンポジウムで公開している。その結果、同じ分野の専門家からレビューやコメントを受け、研究の細かな方針を調整することができた。分析技法の習得や、研究交流のため国内外の学会参加や資料収集にも努めている。 このほか現在投稿中のもの、投稿の準備段階にあるものなども数多い。また、関連する研究を一般書としても刊行した。
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