研究課題/領域番号 |
19330113
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
三上 俊治 東洋大学, 社会学部, 教授 (00114661)
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研究分担者 |
水野 博介 埼玉大学, 教養学部, 教授 (60131497)
竹下 俊郎 明治大学, 政治経済学部, 教授 (20163397)
仲田 誠 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (50172341)
川端 美樹 目白大学, 社会学部, 准教授 (50234117)
大谷 奈緒子 東洋大学, 社会学部, 講師 (50364716)
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キーワード | 社会学 / メディア / 世論 / 社会調査 / 社会心理学 / 衆議院選挙 / インターネット / 議題多様性 |
研究概要 |
最終年度として、これまで実施してきた調査や内容分析データの分析作業を継続すると同時に、政権交代の実現が予想された衆議院選挙(2009年8月30日投票)に際し、インターネット利用者を対象としたパネル調査を実施。メディア環境の変容が世論過程に及ぼす短期的な影響を探究した。調査は首都圏30km圏内在住の有権者800人(性別・年代別に均等割り当て)を対象に、第1波が8月8~10日、第2波が8月30日~9月5日に実施された(2回とも有効な回答者数は756)。主な知見を挙げるならば: (1)各種メディアの利用時間をもとにクラスター分析を試みた結果、回答者は次の3グループに分かれた。「ニュース活発利用群」:新聞やテレビニュースの利用時間が長い人々(回答者全体の14%)、「ネット活発利用群」:PCネットの利用時間が長い人々(19%)、「消極的利用群」:どのメディアもほどほどに利用している人々(66%)。2007年度(参院選時)や2008年度に実施した調査でも、調査方法は異なるものの、回答者は、メディア利用に関して今回とほぼ類似した3グループに分かれている。本分類は、多メディア環境下のメディア利用行動を整理する軸として、一般的妥当性を持つものかもしれない。 (2)各メディア接触と政治関心や政治的学習(指標として議題多様性〔=重要と認知する争点の幅〕)との関連は、上記のグループごとに異なっていた。たとえば、「ニュース活発利用群」や「消極的利用群」では、テレビニュース接触が政治関心や議題多様性の増大と有意な正関連を示していたのに対し、「ネット活発利用群」では、各メディア接触は有意な効果を持たないようである。現時点では、テレビの役割がいぜん大きいと解釈できる。 さらに、既存メディアの議題設定効果等を検討するために、新聞やテレビの選挙報道に関する内容分析も実施した。こちらは現在も集計・分析作業を続行中であり、成果の学会発表も予定している。
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