研究課題/領域番号 |
19330128
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
杉崎 千洋 島根大学, 法文学部, 教授 (60314613)
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研究分担者 |
金子 努 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (70316131)
越智 あゆみ 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (60445096)
正野 良幸 同朋大学, 社会福祉学部, 助手 (90514167)
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キーワード | 不必要な入院回避 / 地域包括ケアシステム / 地域移行支援 / イギリス / 高齢者 / 精神障害者 / インフォーマルケアラー / 中間ケア |
研究概要 |
地域ケアシステムの整備に関する研究を、以下の3つの柱に即して行った。 1. イギリスにおける不必要な入院・入所回避、地域移行政策・サービス研究 2009年5月・9月にイギリス・ロンドン、シェフィールドにおいて介護者支援、緩和ケアに関する調査を行った。これらも含めた3年間の調査・研究のまとめを行い、次のことを明らかにした。(1) 不必要(または不適切)な入院とは、医学的にみて入院が妥当ではなく、入院の代替サービスもない場合を言う。(2) 中間ケアは不必要な入院回避、早期退院に効果的であるが、成功例には、person-centred services、シングル・アクセス・ポイントなどの共通点がある。(3) 2006年以後、介護者支援政策は、インフォーマルケアラーサポートサービスの方向に急速に変化している。 2. 島根県松江市における病院と地域包括支援センター、居宅介護支援事業所をつなぐ地域包括ケアシステム構築研究 2009年から開始した地域包括ケアシステム構築に参加し、情報収集と特徴の整理を行った。社会福祉協議会、地域包括支援センターが、医療領域の地域連携に積極的に参加する事例は稀である。それゆえに、患者・利用者のコミュニティへの(再)参加を重視した地域ケアシステム構築の可能性がある。 3. 広島県尾三(尾道市・三原市)二次医療圏における精神障害者地域移行支援事業評価研究 事業の達成状況、利用者の不安反応、自立支援員の機能と当事者参加など、地域移行支援事業を多面的に評価するための着眼点を提示した上で、事業の評価結果を明らかにした。地域移行支援事業の成果は、単に退院者数のみ注目するのではなく多側面から評価すべきであり、本研究では多面的な評価を試みた。
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