研究課題/領域番号 |
19330129
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
北川 慶子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (00128977)
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研究分担者 |
倉田 康路 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (30234537)
滝口 真 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (20258635)
斉場 三十四 佐賀大学, 医学部, 教授 (30264170)
葛井 義憲 名古屋学院大学, 人間健康学部, 教授 (00173401)
宍戸 明美 名古屋学院大学, 人間健康学部, 准教授 (60312104)
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キーワード | 生前契約 / ホスピス・緩和ケア / ソーシャルワーク / 葬送・墓 / 生活支援 / QOL |
研究概要 |
本研究は、ホスピス・緩和ケアにおける患者の生と死に対するソーシャルワーカーの支援の形態と機能とを明らかにして、「死に方としてのホスピス・緩和ケア」における患者の「生きかたとしてのホスピス・緩和ケア」を患者および家族による葬儀の生前契約の選択の可能性と評価をソーシャルワーカーの支援の一つとして位置づけ、基礎研究のために医療福祉研究者と共に定期的に研究会を開催し、研究の深化を図ると共に多くの基礎資料の収集を行なった。生前に死後の葬送をアレンジする生前契約の増加要因に関する実証的研究を行ない、アメリカ型生前契約のアジア諸地域に根付こうとしている実態を捉えることができ、本研究を大きく前進させた。 ホスピス・緩和ケアに従事する国内外(特にアジア地域)の医師、看護師、ソーシャルワーカーの協力を得て、「死にゆく過程」の患者としてのみならず「生き方として希望を持って死に向かう」ホスピス・緩和ケアの選択肢であることが趨勢になりつつある現実を捉えることができた。ソーシャルワーカーが包括的な生活支援者となる役割を果たすことができるかという課題に対する取り組みを始めたが、まだ役割を確立していないところが多く、課題は大きい。台湾の緩和ケア研究者に研究協力を依頼し、ホスピス・緩和ケアにおけるソーシャルワーカーの役割について理論的研究を実施してきたが引き続き研究の必要性がある。 「死生観」、「死生学」とともに「スピリチュアルケア・パストラルケア」に関し、研究協力者を招き、「患者の死生観」、「生と死のQOL」の検討を行い、ケアの質と支援者についてソーシャルワーカー教育が必須であることが浮き彫りにされた。国内の医療ソーシャルワーカー教育の中におけるホスピス・緩和ケアの教育と海外のソーシャルワーカー教育の中でのそれの比較研究を実施しアメリカモデルのソーシャルワーカー教育とわが国のそれとの差異を捉えることができた。
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