研究課題
本年度は、平成17年2月に実施した第11回の全国初潮調査49000人のデータの分析を続けながら、新たな調査を準備、実施した。継続分析により、初潮を指標とした女子思春期変化の様相を明らかにしつつ、思春期変化と心身の相互関連性を分析した。思春期女子の子どもへの関心の増加と減少に関する分析は国内外の学会でも発表した。本現象には、女性におけるヒト思春期の系統発生的な意義が認められる。第12回の全国調査は、平成20年1月に学校総覧のデータを用い無作為抽出により、全国47都道府県の小学校と中学校、合計5850校に調査用紙を送付した。2月中の調査の実施を依頼した。小学校4年生から中学校3年生対象に、無記名で、初潮の有無と有りの場合は学年と月、附加質問として性別の受容、興味関心、朝食習慣、前夜の睡眠時間等が含まれている。前回の11回調査とほぼ同様の内容で、今回の中学校1年生から3年生は、前回の小学校4年生から6年生に該当する。コーホート的分析を予定している。なお調査には、これまでの調査概要を同封し、小学校、中学校の教育現場に、児童・生徒の健康習慣の見直しへの教育的資料とし、研究成果の還元を行った。平成20年3月5日現在、47都道府県より750校の小・中学校より調査票が送付され、現在も回収中である。最終的には、約1000校前後の回収が予測され、3万人を超える個人調査票が分析対象となる予定である。継続的視点から、調査票を分類し基礎的データから明らかにしていく予定である。
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青年心理学研究 19(印刷中)
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