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2007 年度 実績報告書

抑制機能の可塑性に関する実験的研究-認知リハビリテーションからの分析-

研究課題

研究課題/領域番号 19330150
研究機関立命館大学

研究代表者

土田 宣明  立命館大学, 文学部, 教授 (40217328)

研究分担者 吉田 甫  立命館大学, 文学部, 教授 (80094085)
大川 一郎  筑波大学, 人間学群, 教授 (90241760)
キーワード認知リハビリテーション / 高齢者 / 老年期 / 認知機能 / FAB / MMSE / 可塑性 / 前頭葉機能
研究概要

今年度は,前頭前野機能全般の可塑性の問題を認知リハビリテーションの過程から検討した。対象となったのは,リハビリテーション参加群53名(平均年齢73歳(SD=5.05),教育平均年数12(SD=2.26)),対照群54名(平均年齢70.1(SD=5.01),教育平均年限12.4(SD=2.92))である。リハビリテーション参加群は,半年にわたって簡単な算数課題と文章の音読や書きの課題が与えられた。対象群にはこうした課題は全く与えられず,評価のみが実施された。評価課題としては全般的な認知機能を評価する検査であるMini-Mental State Examination(MMSE)。前頭前野の機能を評価する臨床前頭葉機能検査(Frontal Assessment Battery at the bedside;FAB)を実施した。分析の結果,FAB課題において,介入後に,有意な得点の上昇がみられた。一方,MMSEにおいては,有意な上昇が確認できなかった.以上の結果から,健康高齢者でも,音読・計算課題の反復遂行により,前頭前野を中心とした認知機能の維持・改善が確認され,機能に可塑性があることが推察された。今後の課題としては,FABの詳細な分析とともに,抑制機能に特化した課題を並行して実施して,その変化をみることにある。さらに,MMSEのような大脳皮質の後半部分で司る機能との,効果の違いについて検討することにあるのではないかと思われた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 高齢者を対象としたSRC課題における復帰抑制2008

    • 著者名/発表者名
      孫 琴・吉田 甫・土田 宣明・大川 一郎
    • 雑誌名

      立命館人間科学研究 16

      ページ: 13-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 認知症高齢者に対する音読計算課題の遂行が認知機能におよぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      大川 一郎・吉田 甫・土田 宣明
    • 雑誌名

      高齢者のケアと行動科学 12

      ページ: 28-37

    • 査読あり
  • [学会発表] 認知的加齢モデルにみる高齢者の自己制御(自主シンポジウム話題提供)2007

    • 著者名/発表者名
      土田 宣明
    • 学会等名
      日本教育心理学会第49回大会総会
    • 発表場所
      文教大学
    • 年月日
      2007-09-17

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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