研究分担者 |
加藤 進昌 昭和大学, 医学部付属病院, 教授 (10106213)
田畑 治 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (60025103)
金沢 吉展 明治学院大学, 心理学部, 教授 (10152779)
金生 由紀子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00233916)
能智 正博 東京大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (30292717)
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研究概要 |
2007年度の9月から,東京大学医学部附属病院の精神神経科の協力を得て,本格的か病院研修をアクションリサーチとして開始した。研修内容としては,予診,医師の診察陪席,デイケア,児童精神科,リエゾンなどであった。年度未には,これらに参加した臨床心理学の大学院生から,個人的な聴き取り調査とともにフォーカスグループを行ってデータを収集し,それを質的研究法によって研修の基本要素となる課題を検討した。また,東大病院における研修にも,北里大学精神科,初台関谷神経科クリニジク,三井記念病院精神神経科における研修制度にも大学院生が参加し,そこでの体験を比較し,臨床心理学における研修制度の意義と役割について検討した。次に研修において修得すべき技能を検討するために『医療,福祉領域において役立つ心理専門職とは』と題する国際シンポジウムを開催した。米国における臨床心理学の基本テキストとなっている「Abnormal Psychology 10th edition」(Wiley)の著者である南カリフォルニア大学のGerald Davison教授を招聘し「アメリカにおける心理専門職の教育とと訓練-医療現場で役立つ心理職を育成する-」と題する講演をお願いした。また,日本臨床心理士会の会長である村瀬嘉代子教授にコメントを依頼し日本において心理専門職の教育訓練および研修制度を発展させる課題を明確化した。さらに,医療専門職の立場から国立がんセンターの精神腫瘍部門研究開発部長の内富庸介氏や三井記念病院精神科部長の中嶋義文氏,そして医療,福祉行政職の立場参ら厚生労働省課長補佐の宮腰奏子氏にも,臨床心理の研修との関連で「医療,福祉領域において役立っ心理専門職とは何か」を論じていただいた。このような議論に基づき,日本における臨床心理研修の課題と目標を明らかにするとともに研修プログラムを開発するための基礎資料を得ることができた。
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