研究課題
比喩理解・生成を説明する理論は、人間が比喩理解・生成において扱う多くの概念を十分に網羅し、人間が行う比喩理解・生成過程を量的に説明する必要である。そのためにまず基本的言語データの統計解析から確率的な概念構造の構築を行った。具体的には、大規模言語データの統計解析を用いて作成された確率的知識構造を基にしてニューラルネットワークの構築を行った。その結果を用い「形容詞+名詞」という入力から「Aのような名詞」という比喩表現を生成する計算モデルをコンピュータ上に構築し比喩のシミュレーションが行えるようにした。次に、モデルのシミュレーション結果と心理学実験の結果との比較を行い、そのモデルの心理学的妥当性を検証した。まずシミュレーションの結果により対応する題材の属性値について測定した。次に人間を対象に比喩文で表現された言葉のイメージが持つ属性値の強度を、心理評定法を用いて測定した。この比喩理解の心理学実験結果とモデルのシミュレーション結果とを比較し、構築したモデルの心理学的妥当性を検討した。結果、比喩理解の基本メカニズムを理論的かつ実証的に明らかにすることができた。
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