平成20年度の研究成果の総括 平成20年度は6回の研究会を開催し、共同研究者が各自の研究分担内容について定期的な成果発表を行い、それに基づいて全員での討議により課題の核心に迫ることができた。また、専門的知識の供与を2名(榊原洋一氏・お茶の水女子大学特任教授、茨木保氏・いばらきレディースクリニック院長)から得て、理論と実践の両面から問題を確認することができた。これらの研究成果を踏まえて、研究代表者増渕が北京師範大学と曲阜師範大学で講演を行い、その継続で中国人の研究者2名(樊秀麗・首都師範大学教授、楊奕・関西外国語大学講師)を招聘して中国の死生観に関する講演および研究討議を行い、韓国ソウルで韓国教育学会の研究者たちと両国の学校教育でなされている「いのちの尊厳」教育について研究会(研究分担者3名参加)を開催し;研究代表者が同一テーマの講演をすることによって、日本・中国・韓国での共通点と相違点について確認することができた。国内では研究分担者鈴木が代表を務める「心と身体から教育を考える分科会」(学術会議)のシンポジウムで鈴木と増渕が発表し、山形大学附属特別支援学校および福原中学・河北中学・村山教育事務所で研究分担者御勢と共に研究視察と意見交換を行った。この研究を実りあるものとするための予備的研究として、中国・韓国・ベトナムの教科書を検討し、必要部分について翻訳することができた。平成21年度は以上の成果をより精緻に分析し研究成果の公表に向けて研究会の開催、小・中学校での授業実践および大学生に対するアンケート調査の分析を行い、研究課題に一定の結論を出すべく計画している。
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