(1)文献研究 昨年度に引き続き、自律的学校経営に関する文献および教育経営等に関する文献を収集・分析し、先行研究の批判的考察を行った。また最終年度なので、多様な学校の自己評価書、第三者評価書などの資料を収集し、実証的に評価システムの在り方に関わる考察を行った。 (2)戦略的学校評価システムの開発 戦略的学校評価システムを構築するためには、学校レベルでの評価手法の開発だけでは不十分であり、設置者としての教育委員会の施策との関連性が重要であるとの仮説の下、地方当局地方政府レベルでの学校への開発に関する支援システムの実態、効果的な研修システムなどを国内外の事例収集の上で、分析と考察を行った。 特に戦略性の向上には、バランスのとれた評価手法の開発がカギとなると考え、ハーバード大学のビジネス・スクールで開発された「バランスト・スコアカード」の手法を学校教育用に組み替えるなどの手法の開発を試み、教育の場により適した評価手法の開発を行った。 (3)学校評価システムの開発 我が国の実態を踏まえ、自己評価一学校関係者評価一第三者評価の相互関係を整理し、その効果的な機能関係に関して、国内外の状況を調査し、分析した。これによって、学校評価システムが自己評価を基軸とし、その検証と独自評価を実施する学校関係者評価と相互関連していうこと、第三者手法の科学的開発が連鎖していることの意義付けができた。
|