研究課題/領域番号 |
19330206
|
研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
有本 昌弘 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (80193093)
|
研究分担者 |
伊藤 亜矢子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 准教授 (50271614)
千々布 敏弥 国立教育政策研究所, 研究企画開発部, 総括研究官 (10258329)
|
キーワード | アセスメント / 学級風土 / キーコンピテンシー / 授業研究 / 実践的知識 / 授業観察指標 / 学級経営 / カリキュラム |
研究概要 |
本研究は、授業観察国際指標の国内版の作成を3カ年かけて行うものである。問題は、フィールドをどう取捨選択するかということと、どこから切り込むかということである。19年度については、3カ年の初年度ということもあり、授業観察の主要な構成要素である、学級風土の立場からアプローチした。それとともに、テストなど総括的アセスメント以外の「形成的アセスメント」の実践動向について研究した。「学級風土」や「アセスメント」が、他の授業構成要素(個への対応、年間指導計画、教師の知識、授業スキル等)とどう関連し、それらを教員の質にどう見出していくかについて、日本特有の知識を現場の教員から提供してもらう方法を模索するアプローチをとった。 具体的には、授業観察指標を小中学校での児童生徒からアレンジする方法をとることにした。すなわち、コンピュータルームで児童各自に直接オンサイトで自分の学級の雰囲気等を評定してもらい、即時に集計・学級担任にフィードバックできるようにした。これを試しに千葉県松戸市で行い、他の地域や学校に照会した。あわせて、学級風土の改善は学力向上につながるのではないかとの仮説から、教師からみた児童生徒の知識活用能力の育成について、教室での取り組みの様子、フィードバックと改善ループについてエピソードを収集した。これを秋田市、仙台市、佐賀県多久市等でおこなった。 さらに、ロンドンや香港で研究が進んでいる、キーコンピテンシーと授業(学習)研究(lesson study)の関わりについて、日本型ともいえる授業観察指標を探索し、その下位カテゴリーを含め、20年度にこれを発展させ、ICSEI(国際学校効果改善会議)での打ち合わせ会議、シンガポールで行われるAPERA等の国際会議等での発表につなぐ準備を行った。
|