研究課題
視覚障害のある児童・生徒・学生や高齢者が通学したり、学内で活動したり、社会参加をする際には、安心して、安全に学習できる環境の整備が必須である。特別支援学校では、安全・安心について、環境面でも教育面でも十分な配慮がなされているが、それ以外の教育機関では十分とは言えず、通勤・通学中やキャンパス内で視覚障害者が事故に遭遇するケースはある。そこで、本研究の目的は、安心して、安全に移動できる歩行方略のトレーニングプログラム作成と環境づくりに資することを目的に、視覚障害児・者の知覚・行動特性と環境との相互依存性を考慮した歩行支援手法を検討することである。本年度は、昨年度の事故事例分析を踏まえ、JR東日本及びエーディの協力を得て、階段・段差やエスカレーター・エレベーターの事故防止策(バリアフリー・マーク)の提案を行い、その有効性を確認するために駅でのフィールド実験を実施した(カナダで開催された「9th International Con ference on Low vison 」や日本ロービジョン学会等で発表)。また、交通エコロジーモビリティ財団及び東京都盲人福祉協会の協力を得て、公共交通機関を安全に利用するための環境要因の抽出を行い、それを踏まえ、視覚障害者の移動支援のための教育訓練プログラムを試作・試行した(日本福祉のまちづくり学会や視覚障害リハビリテーション研究発表大会等で発表)。さらに、視覚障害が環境と相互依存性を持つことを理解してもらうためのワークショップ手法を立案・試行し、その教育効果を測定した(日本福祉のまちづくり学会や日本特殊教育学会等で発表)。来年度実施予定の特別支援学校における視覚障害児・者への教育と環境的支援に関する全国調査、ハイブリッドカーが視覚障害者の移動に及ぼす影響に関する実験的研究、視覚障害者用誘導ブロックの効果的な敷設方法に関する実験的研究の予備調査も実施した。
すべて 2008
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日本ロービジョン学会誌 8
ページ: 46-53
ページ: 114-118
Abstracts book of Vison 2008 the 9th International Conference on Low vison. (CD-ROM)
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ページ: 187