研究課題/領域番号 |
19340005
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (80240802)
|
研究分担者 |
橋本 光靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (10208465)
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70347532)
|
キーワード | 乗数イデアル / テストイデアル / エッジイデアル / 完全交叉 / マコーレー性 / スタンレー・リースナーイデアル / 正則局所環 |
研究概要 |
研究代表者の業績一部を報告する。 1.グラフの完全交叉性とエッジイデアルのべきのマコーレー性についての精密化研究代表者は、クルピ、リナルド、寺井直樹氏と協力して、エッジイデアルのべきのマコーレー性が導くグラフ性質について研究し、ベキの指数がエッジイデアルの高さ以上の場合にベキがマコーレー性を持つならば、グラブは完全交叉であるという定理を証明した。この結果は正則局所環においてより一般のイデアルに対して知られているカウシック・ノリの定理のエッジイデアルの場合における精密化である。この問題はより広いクラスの単項式イデアル、すなわち、単体的複体に付随するスタンレー・リースナーイデアルの場合に拡張できると思われる。また、多くの計算結果から、ベキの指数に関する仮定を大幅に改善することができる見込みである。これらの一般化は今後の研究課題である。 2.研究代表者はムスタタ(ミシガン大学)との共同研究の成果として、乗数イデアルとテストイデアルの違いに関して興味深い成果を得た。研究代表者と原伸生氏(東北大学)による一般化された密着閉包の理論の成果として、テストイデアルは乗数イデアルの正標数における対応物であることが知られているが、それらの違いについてはあまり研究されていなかった。本研究め成果により、正則局所環の任意のイデアルがテストイデアルの形として与えられることが示され、両者の違いが明確になっだ。より一般の環についての研究は今後の課題である。
|