研究課題
今年度の最大の成果は、1996年以来、深谷賢治氏(京都大)、小野薫氏(北海道大)およびYong-Geun Oh氏(ウイスコンシン大)と行なっているラグランジアン部分多様体とフィルター付き$A_{\infty}$代数、変形・障害理論、Floer理論に関する共同研究結果をAmerican Mathematcal Society/International PressからAMS/IP Studies in Advanced Mathematicsのシリーズから2巻本として出版したことである。出版社のページ制限により2 Chaptersを除かなければならなず、それらについては改訂を加え別々に出版する予定である。また、トーリック多様体のFloer理論の論文(パート1)、及びMorse関数から$A_{\infty}$代数のcanonical modelを構成する方法についての論文が出版できたことも今年度の成果である。アンカー付きFloer理論の論文、反シンプレクティック対合の固定点の非障害性判定、及びそのFloerコホモロジーに関する論文を公表した。また、西納-野原-植田によるトーリック退化とFloer理論の研究を受けて、次数2のヒルツェブルフ曲面のトーリック退化と同時特異点解消を用いてポテンシャル関数め計算を行い、応用として$S^2 \times S^2$内に非可算無限個のnon-displaceable Lagrangian toriが存在することを示した。これについても論文をウエッブ上のアーカイブで公表した。
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