研究課題/領域番号 |
19340020
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
赤平 昌文 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (70017424)
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研究分担者 |
青嶋 誠 筑波大学, 数理物質科学研究科, 教授 (90246679)
小池 健一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (90260471)
大谷内 奈穂 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (40375374)
田中 秀和 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50302344)
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キーワード | 生物統計 / 臨床統計 / 情報量 / 漸近有効性 / 一致性 / 非心分布 / Bernoulli分布 / Cornish-Fisher展開 |
研究概要 |
本研究課題の下で、バイオインフォマティクス、医薬学分野等の情報解析における統計数学的基礎理論の研究を行った。まず、逐次選択実験問題について考察した。臨床試験において2つの処置法の適用計画において、N人の対象者からn人を選んで1つの処置法を適用し、その結果によって残りの (N-n) 人に対する処置法を選択する。このとき、問題として、「(i)nをどのように選ぶか、そして(ii)臨床試験の仕方をどうのように決めるか」が考えられ、期待効果が最大になるような手法の開発に努めた。実際には、同じ成功確率をもつBernoulli分布に従う2つ独立な確率変数列を考え、ミニマックスルールの構築を試みた。また、2標本問題における推定、検定において重要な役割を果す統計量が非心分布に従うことが多いが、そのパーセント点を解析的に求めることは必ずしも容易でない。そこで、奇数自由度をもつ非心カイ2乗分布のパーセント点の近似式を解析的に導出した。そして、カイ2乗検定の検出力と非心度の観点からも非心カイ2乗分布の近似の良さを数値的に評価した。さらに、正則条件が必ずしも成り立たないような場合の非正則推定に焦点を当てて、情報量の概念とその役割について考えた。実際に、いくつかの情報量等を導入して相互関係について検討するとともに、それに基づいた推定量の一致性、(漸近)効率等について考察した。次に、統計的推定において、1母数、2母数指数型分布族の場合に、統計量の分布に条件を課して、不偏推定量を求める方法による一様最小分散不偏推定量の構成について考えた。
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