研究概要 |
1)白頭絡の補集合に又曲構造が入ることは知られているが展開写像やその逆の具体的表示は今まで不思議なことに誰も考えていなかった.展開写像を超幾何関数で,逆を又曲空間上の保形関数(手多関数)で書き下した. 2)Eulerによる超幾何関数の積分表示は背負ってる回路(捻表路地群)と捻れ形式(捻裏路地群)の双対として定式化されている,表路地群の交叉理論を喜多通武と作った. 3)指数差が純虚数の超幾何方程式の黒写像を調べた.そのとき、測多価群が種数2の一寸来群になる;一寸来保形関数を構成した.超幾何関数の径数空間に種数2の曲線の径数空間が実現出来,基本群の生成元も構成した 4)黒写像の隣接関係を調べる内に共変関数を定義するに至った.測多価群が狐群のとき河童関数に遭遇し,有限群のとき多面体的超幾何多項式を発見した. 5)今までの黒写像は的が複素射影直線であったが,私は昔から,この的はおかしいと思っていた;測多価群が離散的でも的空間に不連続に働かないからである,この不都合を解決するためにも、的が又曲3-空間である又黒写像を調べ始めた.副産物の裏黒写像も関数論的に興味深い.像は平前曲面になり燕尾特異点を有する.超幾何方程式の径数を動かして燕尾が交尾する様子を調べた.超幾何方程式を合流させて,又黒の漸近性質を調べた.平前曲面の平行曲面族と焦曲面の特異点を調べた. 6)ひょんなことから、振り付け曲面に働く丸古夫変換を調べた. 7)今までの黒写像は何故か、解を並べて比を取るのであるが、比を取らない亜黒写像も面白いことを院生の西坂龍哉君に指摘されて,調べ始めた. 8)絵有的又黒写像に離散類似があること,離散的曲面の特異点の研究を始めるべきこと等が分かった.これで、超幾何的黒写像が、地黒、裏黒、又黒、亜黒、離黒と5つ揃った訳である。
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