研究課題
前年度に開発した装置を窮いて、2008年5月飛騨天文台で太陽観測を実施し、装置が有効に動作することを確認した。この成果について、2008年6月にフランス・マルセイユで行われた望遠鏡に関ずるSPIE会議において研究発表を行った。本研究で用いている電磁可変形鏡の高速化モデルを用いた試験観測を2008年8月に実施した結果、粒状班を参照パターンとした場合でも波面補償に成功した。これはぐ太陽面上の任意の地点で補償光学が適用できることを意味するものであり、大きな進歩である。この成果については日本天文学会で公表した。同時に、Multi-conjugate波面補償のためには可変形鏡の高速モデルへのバージョンアップが必須であることを確認した。前年度に取得したmulti-conjugate波面センシング用データを用いて、ソフトウェアの開発を行った。開発した手法を用いて太陽表面の複数点での波面センシングが可能であり、これらから上空の波面が推定可能であることを確認した。この成果については日本天文学会で発表した。さらに、新しい原理に基づいた波面センシング法を考案した。その原理に基づく手法を開発するのに必要なデータを、2009年3月に観測を実施して取得した。現在そのデータ解析を行っているところであるが、現時点の結果からは十分にmulti-conjugate波面補償が可能であると考えている。
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International Journal of Circuits, Systems and Signal Processing 1
ページ: 18-27