研究概要 |
本年度のMOAは、ニュージーランド・マウントジョン天文台に設置した日本で製作された口径1.8mの大型望遠鏡が本格的に稼動し、2007年には488個の重力レンズ効果で増光した星をまた2008年3月までに約100個の星を、銀河中心方向の星を見つけることができた。 これらのイベントのうち、4例に惑星が付随していることがわかった。 MOA-2007-BIG-192Lb,MOA-2007-BLG-197Lb,MOA-2007-BLG-308Lb,MOA-2007-BLG-379Lbである。初期的な解析結果これらの太陽系外惑星の質量はそれぞれ土星程度、地球の2倍程度、天王星の2倍程度、土星程度の質量を有しているものと推定されている。これらの研究成果は2008年1月21日から25日まで英国マンチェスター大学で開催された第12回マイクロ重力レンズ効果に関する国際研究集会で発表され、現在論文として公表するための準備がなされている。 その他に今年は、2005年に見つかった複雑な重力レンズ効果の光度曲線の解析が実施された。その結果この現象は太陽系とそっくりの惑星系によって作られたことが判明した。太陽系と同じ比率で木星、土星が伴った惑星系であることが判明し、この成果を米国Science誌に公表するとともに、記者会見でもって新聞やTVでも公表した。
|