研究課題/領域番号 |
19340070
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
吉村 浩司 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (50272464)
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研究分担者 |
長谷川 雅也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (60435617)
山本 明 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 教授 (30113418)
槙田 康博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (30199658)
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キーワード | BESS / 南極周回飛翔 / 一次宇宙線 / 気球実験 / 太陽活動 / 太陽風 / 太陽の自転 / 短期変動 |
研究概要 |
平成20年度には、前年度回収できなかった測定器本体を回収し、日々変化をとらえるために重要なセンサーの較正を行う予定であったが、南極において回収作業のサポートを行う米国基地の事情により、回収作業は平成21年度に延期された。その一方で、平成20年度に取得した宇宙線データの解析を進めて、以下のような成果を得た。 1)測定器のキャリブレーション 飛翔観測で得られた47億の宇宙線事象に対して、15分程度の時間で区切ったRUNにおいて測定器全般の較正を行った。測定器の較正パラメータは温度、圧力によって変化するので、個々の測定器が最高の性能の発揮できるような、最適な較正パラメータを求めた。これにより、飛跡検出器の高電圧電源の不調によるわずかの時間を除いて、ほぼすべてのデータを物理解析に使えることがわかった。 2)温度、圧力による一次宇宙線の流束の変化の補正 飛翔実験中、測定器の高度は日照等に応じて変化し、それに応じて外気圧・外気温度も変化する。太陽活動等による一次宇宙線の変化をとらえるためには、これらの環境の変化を精度よく求めて、補正する必要がある。測定時にモニタした様々な温度、圧力センサーのデータを解析することにより、観測された宇宙線変化のうち、測定器の温度変化、力気圧変化によるものを取り出すことに成功した。
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