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2009 年度 実績報告書

ミュオニウムスピン交換反応を用いたスピントロニクス材料の機能開発

研究課題

研究課題/領域番号 19340080
研究機関山梨大学

研究代表者

鳥養 映子  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20188832)

研究分担者 白木 一郎  岐阜大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (10399389)
キーワードスピンエレクトロニクス / 伝導電子スピン偏極 / ミュエスアール / パルスレーザー / ミュオニウム
研究概要

代表的な半導体であるSi,Ge,グラファイトや,有機半導体などでは,伝導電子の持つスピン軌道相互作用が弱く,スピン偏極の情報が格子に伝わらないために,レーザー光磁気Kerr効果(MOKE)などの光学的方法を用いることができない.これらの半導体中での伝導電子スピン偏極(CEP)を測定する実験技術を確立し,新しいスピンエレクトロニクス材料の機能を開発することを目的として,英国理研RAL研究所ミュオン施設に,ミュオンパルスと同期したパルスレーザースピン偏極系を平成19年度に構築し,20年度までにミュオニウムスピン交換反応法の原理を検証した.平成21年度は,蒸着膜から試料への電子注入とスピン注入を検証するために,歪みGaAsを蒸着したSi基板とInGaAsを蒸着したGaAs基板を用いて,次の成果を得ることができた.
1.歪みGaAs/Si系試料についてミュオニウムスピン交換反応実験を行い,磁場依存性,レーザー周波数依存性,レーザータイミング依存性,ミュオン停止位置依存性から,歪みGaAs薄膜で励起された伝導電子が,pn接合を介してSi基板まで注入され,基板全体に拡散する様子を,その時間構造と厚さ方向の分布から確認することができた.しかし,スピン依存性は確認されなかった.
2.比較のためにInGaAs/GaAs試料を作製しミュオニウムスピン交換反応実験を行い,InGaAs薄膜による光電流の周波数依存性は確認されたにも関わらず,GaAs基板への電子注入は確認されなかった.
この2つの実験から,予測通り,光励起電子はSi基板中ではGaAs基板に比較して3桁以上長寿命であることが確認された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Are Spin Polarized Atoms Clustering?2010

    • 著者名/発表者名
      M.Tanaka
    • 学会等名
      First Asia-Europe Physics Summit (ASEPS)
    • 発表場所
      EPOCAL, Tsukuba, Japan
    • 年月日
      2010-03-24
  • [学会発表] ミュオニウムスピン交換法による半導体(Si,GaAs)中の伝導電子スピン偏極測定2010

    • 著者名/発表者名
      鳥養映子
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学 HW会場
    • 年月日
      2010-03-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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