カーボンナノチューブとその複合系および金属ナノ粒子の3次非線形光学応答の巨大化とそのメカニズム解明の研究を行った.単層カーボンナノチューブでは、一次元的な構造に特徴的な電子状態に共鳴して非線形性が増大することが明らかになった.さらに、C84フラーレンをナノチューブに内包させると、さらに非線形性が増大することを初めて明らかにした.また、金属ナノ粒子の場合、そのサイズを変えることによって光学非線形性の起源が、金属電子による表面プラズモン効果から分子的な性質である量子サイズ効果へクロスオーバーすることがわかった.
|