研究課題/領域番号 |
19340127
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大志万 直人 京都大学, 防災研究所, 教授 (70185255)
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研究分担者 |
藤 浩明 富山大学, 理工学研究部, 准教授 (40207519)
塩崎 一郎 鳥取大学, 工学部, 准教授 (80221290)
笠谷 貴史 海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90373456)
吉村 令慧 京都大学, 防災研究所, 助教 (50346061)
藤井 郁子 気象庁気象研究所, 地震火山部, 主任研究官 (90450303)
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キーワード | 海洋探査 / 地震 / 固体地球物理学 / 地球電磁気 / 地殻・マントル構造 / 電気伝導度構造 / 下部地殻 / 比抵抗構造 |
研究概要 |
本研究の目的は、鳥取・島根沖海底とその測線延長部陸域で磁場電場観測を実施し、各種の地球電磁気学的構造探査手法を併用して、山陰地方地域のこれまでの研究により見出されている下部地殻に存在する高電気伝導度領域の日本海側境界、深さ方向への広がりを高い精度で明らかにすることである。 H19年度は主として、第1測線である鳥取-兵庫県境沖に位置する海域で南北測線に沿っての海底観測を実施した。また、南側延長陸域でも観測を同時期に実施した。 海域での観測期間は6月下旬から8月下旬であり、海底電位差磁力計の設置および回収には、東京大学海洋研究所共同利用の海洋調査船「淡青丸(JAMSTECが運航)」および気象庁の「清風丸」の航海を利用した。H18年度にすでに実施していた3観測点を含め、海域では7点での観測が完了した。陸域でも海域での観測たあわせて長周期帯での電場磁場観測を実施し10地点で電場磁場データを取得できた。この結果、全測線は(東経134.3度、北緯37.3度)-(東経134.1度、北緯33.6度)の範囲をカパーする南北測線となっている。海域では、ほぼ良好な探査データが得られたが、陸域の観測点のうち瀬戸内海周辺での地点では漏洩電車等からのノイズが特に電場データでひどく、今後何らかのノイズ除去方法を開発するなどの工夫が必要である。しかし、四国でも高知県側では長周期帯(周期10,000秒)まで良好な探査情報が得られた。H19年3月末までに、約半数の観測点で時系列データ解析が完了した。 また、第3測線に対応する島根沖の海域で、浅海での短期間の試験観測を実施し海流が電場磁場観測に与える影響を調べた。さらにその測線の最北端に位置する隠岐の西方沖の1地点で長周期帯型の海底電位差磁力計を10月に設置し現在観測を継続中である。回収は今年度6月の予定である。
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